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朝走る


 水族館に二人で行ってから、そもそもみかんと会うことも少なくなった。


 なんとなく、あまりうまく行ってなくて大変なことをお互い察し合っている感じだ。


「お兄ちゃん、最近大変そうだね……」


 夜ご飯の時、お茶碗を持ち上げながら花凛が話しかけてきた。


 花凛も最近夜ご飯の準備や片付けを手伝ってくれる。


 その後は、どうしても試作してみたくなったり、いろいろ悩んで花凛に話しかけられても気づかないくらいになったり、ネットや本で調べまくって目が疲れたりという感じだ。


「忙しくても、ごはんは美味しく食べないとねお兄ちゃん」


「花凛の言う通りだな……」


 ただ厳密に言えば、忙しいと言うよりも、どうすればいいかわからなくなっててうーん、という感じだ。


「私最近運動してるからたくさん食べたくなるよ」


「僕は逆に動いてはないな……」


「じゃあお兄ちゃん明日朝走ろうよ。走ると思いつくかもよ。気分もぱぱぱーってなるよたぶん」


「そうだな……明日走るか朝」


 花凛の言う通り、何か違うことをすることも大事だと思う。


 明日の朝は走るか。すごく久々だ。




 朝、僕は珍しく花凛に起こされた。


「お兄ちゃん、朝だから走るよお兄ちゃん!」


「……ん。そうだった。走るか」


「その前に、かるく栄養補給して、あと水分もとって、水筒も用意して……」


「真面目にはりきってるな……」





 三十分後。僕と花凛はマンションの下からランニングスタート。


 コースはマンションをぐるっと四分の三周してから住宅街の方へ行き、そこの大きめの公園まで行って帰ってくる。


 昔未来と一緒に走っていたコースの少し長いバージョンだ。


 花凛には少し長いかもしれないが、花凛がそうしたいというのでそうすることにした。


「気温はちょうどいいね」


「だんだん走ってるうちに暑くなるかもな……」


 花凛は小学生らしくとても軽やかに走っている。うらやましいくらいぴょんぴょん足が動いていてリズミカルだ。


 僕は久々に走ったせいか、足があまり上がらずたらたら走っている。


 公園までつくと、そこで少し一休み。一休みといっても歩きながら公園を散歩するということだ。


「どんぐりがいっぱいあるよお兄ちゃん」


「だな……ここで走ると滑るかもな」


「そうかもね〜」


 僕は花凛とそんなことを話しながら公園を歩いていた。お子様ランチのことは、公園の自然を見ているうちに、あまり気にならなくなっていく。


 本当にランニングして正解だった。




 そして、公園からマンションまで戻って、無事僕と花凛の部屋まで来た時。


「結構汗だくだね」


「予想以上にきついコースだった……帰りが長めのゆるい坂だったのもあるかもな……」


 僕と花凛はもう十分ってくらい運動した状態になっていた。


 改めてお子様ランチのことを考えると、心なしか前向きに考えられている気がした。


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