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いつもと違うみかんも可愛い


 僕とみかんは羽有たちより少し後ろを歩いて、水族館に到着。


 チケットを購入し、中に入ると……。


 はしゃいでる女子小学生三人と、羽有がいた。


 すごい存在感だな。


 羽有たちが次の水槽に行ったあと、僕とみかんは一番初めの水槽を眺めた。


 押し寄せる波を再現した水槽には、様々な種類の魚が泳いでいた。波で水が激しく動いているのに魚は悠々と泳いでいる。


「凛太! あそこすごいカラフルな魚ですわ」


「おお、ほんとだな」

 

 みかん十歳ぐらい幼くなってはしゃいでるな。


 ちょっといつもと違うみかんも可愛くて、そして懐かしい。


「ほら、あの魚は変な形ですわ」


「あれはすごいな。泳ぎ方も変わってる」


 いつの間にか、僕とみかんは、周りの小さな子供たちに混じって水槽を真剣に覗いていた。


 羽有と状況があんまりかわらないな。


 まあいいや。


 次の水槽に行こう。


 結構時間たったから、羽有はどっかに行ってるだろ……っていた。


 回るの遅すぎだなこの人たち。


 おかしいな。羽有に見つかっても別に困る訳ではないのになんとなく避けている。


 それ以前にそもそも水槽の前に人が多すぎる。


 少し空くまで待つか。


「凛太。今日私、いつもと違う格好をしてみましたわ」


 みかんと二人で水槽から少し離れたところにいると、みかんが今ごろ服の話をしてきた。


 僕はみかんの太ももをあんまり見ないようにしていたし、服は詳しくないので何も言っていなかったのだが、何か言って欲しいのかも。


 みかんはこうしていつもと違う雰囲気になっているわけだし。


「そういう……元気な女の子みたいな雰囲気もいいな……センスもあるファッションだと思う」


「凛太センスとかよくわからないくせにですわ」


「……まあ……そうだけど」


「ほんとに凛太が思ってることを言って欲しいですわ。私は凛太が作ったお子様ランチや料理の感想を、思ったままに言っているつもりですわ」


 そうか。大体「美味しい」か、それに関連するような内容しか言わないけど……。思ったまま言ってくれているのならそれはそれで嬉しい。


「そういう……デニムのショートパンツもいいな……とてもいい」


「それは要するに、太ももがいいねってことですわね。よくないですわそうやって変態になるのは。ほんとに、凛太は太ももが好きなのですわね……」


 なんで結論まで自分で持っていってしまった。お子様ランチを作って自分で食べて自己完結してしまった感じだな。


 しかもなんか笑ってるし。なんなんだよ。


「……まあそういうのもある。太ももがいいと思ったのも認める……」


「凛太の正直な感想がもらえて嬉しいですわ」


 満足そうなみかん。だけど少し暗い中だけど耳が赤くなっているようにも見える。


 もしかして僕をちょっとどきっとさせるためにこういうの履いてきたのかな。


 そして実はみかん自身、履き慣れてないから恥ずかしいと思ってたりしてな。


「……みかんの太ももとてもいい……と思った」


「よかったですわ」


「毎日……ショートパンツ履いて欲しいと思った」


「……へんたいりんた」


 みかんは手で太ももを隠そうとする。もちろん隠れてない。


 明らかに恥ずかしがってる。いやー、これが新鮮なみかんで可愛すぎて、激甘小粒みかん。予想通り。よかった可愛いみかんが見れて。


 ってあ! 


 ずっと僕のすぐそばにいたみかんが「す、水槽見ますわ!」と言って水槽の方に行った。


 そして、その先には、羽有がいた。


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