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プールには優しい紅葉


「だいじょうぶ?」


 そのまま脚がつりかけて今更準備運動をフリスビーのようにすっ飛ばしていたことに気づいた僕に、手が差しのべられた。


 みかんか未来か柚川か知らないけど、感謝だな……。それにしても、僕が女の子に起こされる側になるとは。できれば逆であるべきだったような気もする。



 僕はその手を握った。


 池じゃなくてプールに浮かぶすべすべ紅葉。小さ。手可愛すぎ。


 

 ん? もしかしてこれって……。


 僕は顔を上げて僕に手を伸ばしてくれた人を見た。


 あ、手だけじゃなくて全部可愛いJSでした。



 ぐぐぐぐぐっ!



 なんかパンパンに張ったビニールが圧迫されている音がする。


 音の方を見れば、みかんが、浮き輪を握りつぶしそうになっていた。


「ちょっと待って破裂する……」


「破裂させますわ」


 みかんの握力は確かかなり強い。みかんが握っている部分の浮き輪の太さがほぼない。


「うわー、みかんこわいー」


「みかんの本気だー」


 未来と柚川はのんびり見ていて、お化け屋敷でくまのぬいぐるみが降って来た時並みにしか驚いてなさそう。


「ねえ、あのおねえさんも、なんだかたいへんそうだけど、だいじょうぶかな? 一しょにたすけよう」


 僕を助けてくれたJSは、周りに気配りもできる超優しいJS。


 この状況は本当にどうすればいいのかわからない。このままJSを放っていくと、JSの優しさをないがしろにしてしまうことになる。


 かといって、あそこのおねえさんは僕とJSが手を繋ぎあってるのが羨ましくてああなってるんだよと説明するのは、小学生に解と係数の関係を説明することよりも難しい。


 ていうかそれにしても、みかんって万実音ちゃんといい、小さい女の子好きだな……。


 ……なんか解釈を間違えたという声が無限遠方より聞こえて来そうだけど、水音でよく聞こえません。


お読みいただきありがとうございます。


ブックマークが30件になりました(これを書いている時点では)。ブックマークをしてくださった方、評価をしてくださった方、ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます。


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