俺の姉は真面目で優しくて頼りになるお姉さんです!
ヒロが幼馴染み2人に引きずられ家に帰ってきた。何やら酒くさい……。2人から事情を聞き、溜息を一つ。仕方なくヒロを担ぎ上げ部屋のベッドの上に寝かしつけた。
「うう……ヤキソ〇ン…………」
はて?何の夢を見ている事やら……。
私は、あの忌々しい幼馴染みとやらが帰ったのを確認すると、ヒロの隣りに寝た。
(ヒロだ……)
ヒロの手を握ったり離したり、顔に手を当ててみたり……。
小さな頃から隣で見てきたが、随分と大きくなった。男として申し分無い。これならいつ結婚しても大丈夫だな、うん!
お金なら心配いらないぞ?お姉ちゃんいっぱい貯金したからな!ヒロならきっと可愛いお嫁さんになれるぞ?
「ふふ、ふふふふふ……」
あーだめだ、今からヒロとのイチャラブを考えると笑いが止まらない。
お姉ちゃん信じてるぞ?あの腐れビッチと陰湿サイコパスの誘いを断ってお姉ちゃんを選んでくれるって……。
「キ、キスも……しておこうか――――」
<思わぬ伏兵の登場だな……>
<スゲェもん見ちまったなぁ……。あ、ヒロ君が起きるぞ!>
「ん……姉ちゃん……」
「ああ、無理するな。もう少し寝てた方が良い。今水を持ってくるからな」
「ごめん姉ちゃん、ありがとう」
どうやら俺は意識を失って家に運ばれた様だな。頭が痛い。姉ちゃんスマン迷惑掛けたな……。
「ほら、水だ置いとくぞ」
姉はコップに注がれた水を机の上に置くと、自分の部屋へと戻って行った……。
酒で倒れたからか、いつの間にかヤキソ〇ンの効果が切れている。何日かぶりに姉の顔を見て安心感がハンパない。
思えば幼少の頃から姉には色々と面倒を見て貰った。何かあればすぐ駆け付けてくれたし助けてくれた。それは今でも変わらない。とても頼もしい姉だ。
――――カチャ
部屋へと戻ると、人差し指を唇へあてがい先ほどの温かさを思い出す……。
「あーあ……早くヒロと結婚したいなぁ……」
いつの間にか濡れている下着から軽く糸を引き、私は椅子に座りパソコンを立ち上げる。デスクトップに貼られたフォルダには幼少からのヒロの写真や動画が満載だ。
「今日のオカズはどれにしようかな……」
私が一線を越えてしまう日もそう遠くないはず。何故なら、この迸る思いを止める術を知らないからだ――――。