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友の英断。夢の続き……。

 そろそろクライマックスです!

シリアス「えっ!?」

ギャグ「えっ!?」


 ―――ガッ!!


 俺はあっという間に島貫に羽交い締めにされた。


「許せヒロ……」

「いいさ。お前が選んだんだ、俺は何も言うまい。それよりお前の気持ちに今まで気付かなくて、ゴメンな」


 俺は全てを諦め、全身の力を抜いた。

<ヒロ君……あんた男だぜ……>

<いいのかよヒロ君!!>


「へへ、ヒロ君も年貢の納め時だね~♪」


 茜が俺の目の前まで迫る。振り上げられた鉈が深夜の病院に酷く不釣り合いだ。


 ―――ゴン!


 俺は頭に一撃を貰い、そのまま気絶した……。


「へへ、後は私の部屋でしようね……♡」

「すまんヒロ……許してくれ」



 ピンク色の部屋に雰囲気のあるレースのカーテン。

 俺は気が付くと茜の部屋に居た。しかし意識が今一つハッキリせず力が入らない。


 俺の手足にはチェーンデスマッチとかで使いそうな強靱な鎖が鈍い金属音を立てていた。どうあがいても自力での脱出は絶望的…………


「やっと掴まえた……♡」


 俺の上に馬乗りに座る茜は、人差し指の先を口に触れ恍惚とした表情で俺の肋骨をなぞる。

 あられもない茜の姿。後ろを向いては俺の顔に夢の国を押し付ける……。初めて尽くしの、ありとあらゆる茜の個人情報が俺の脳内を容赦無く焦がしていく……。


<ヒロ君ダメだ。壁のカレンダーに思いっきり『あの日♡』っ書いてあるわ>

 ――何故このオッサンは嬉しそうなんだ?親子共々頭が吹っ飛んでるぞ……。


<ヒロ君10代でパパ確定かな♪>

 ――おい!呑気なことを言ってる場合か!お前の娘だろうが!!


<歩美ーー!早くしないとヒロ君が犯されちゃうぞー!!>

 ――こっちのオッサンも楽しそうだな……。


「それじゃ、いただきます♡」


 ガシャーーーン!!


 その時、窓ガラスを盛大にぶち破りターザンの如く何者かが部屋へ突入してきた!


「先輩は私の物だって言ったのに……」

 その手には草刈りで使う手頃な鎌が握られている。何食わぬ顔で部屋へ突入してきたのは勿論歩美だ!


「歩美!丁度良かった。助けてくれ!」

 恐らく茜と同じ目的の歩美に、ダメ元で助けを求める。


<歩美タン来たーーーー!!>

 オッサン達は俺の中でちゃぶ台を叩き、盛大に盛り上がっていた。


「先輩は私のモノ……貴方には渡さない」

 歩美の持つ鎌が茜を狙う。茜は素早く躱すが、鎌が俺の折れたチョモランマ(過度な表現)の直ぐ側をかすめた!


<茜タン!ヒロ君のチョモランマがSOLD OUTしちゃうぞ!頑張れ!!>

<そこだ歩美!刈り取ってもう少し大きいの着けてやれ!>

 ――待て待て!娘達を止めろ!!俺の世界遺産(破損)が無くなるぞ!

 オヤジ達は新聞紙を丸めて愛娘を応援し始めた。


「私の方がヒロ君を愛しているの!!」

「それでも先輩は私のモノ……!」


 骨肉のキャットファイトが繰り広げられる最中、割れた窓ガラスから手投げ弾が放り込まれた……。


「!!」


 プスーッ!!っと手榴弾から煙幕が吹き出し、部屋の中は一瞬で何も見えなくなると何者かが部屋へと忍び込む!



 ……鎖が外れる感触がする。俺は慌てて身体を起こそうとする……が、意識が朦朧とし上手く起き上がれない。


 ふわりと俺の身体を何かが包み込み宙に浮かぶ。窓から颯爽と飛び出す感触がしたが、俺の身体は依然として言うことを聞かない。


「大丈夫か?ヒロ……」


 優しい姉の声がする。この声を聞くと妙な安心感に包まれる。


「続きは私の部屋でしような♡」


 ニヤリと笑う姉の顔。しかし、俺はそこで気を失った…………。


<ヒロ君が奪われたぞ!!>

<チクショー!!>

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