生まれ変わった様な気分
「…………ヒ、ヒロ……君?」
「やあ、茜さん。おはよう」
今日も妙に清々しい朝が始まる。
俺は幼馴染みの茜さんに朝の挨拶をし、教室へと入った。
「よう! ヒロ! 元気か!?」
「やあ、島貫君! 今日も良い天気だね!」
俺は学ぶ歓びに満ちた心で授業へと取り組んだ。
「島貫君、授業中に寝るのは先生に失礼だと思わないのかね?」
「……おいおい、いつも真っ先に寝るヤツが頭でも打ったのか?」
どうやら島貫君は学びの心が足りないようだな。
昼休み、俺は屋上で食事をしていた島貫君、茜さん、歩美ちゃんと一緒に食事をする事にした。
「やあ、俺も一緒にいいかな?」
「お、おう……」
「まだ変なヒロ君なの?」
「……先輩?」
3人は鳩が豆鉄砲を埋め込まれた顔をしている。一体どうしたのだろう?
「ヒロ君……この前は…………」
「ん? 何だい? 何かあったかな?」
「……くるみ先輩が…………」
「はて? 何の事だい?」
「………………???」
「歩美ちゃん」
「へっ!? あ、はい!」
「腕の具合はどうかな? まだ傷むかい?」
「あ! いえ! もう大丈夫……です」
「それは良かった!」
「おい、ヒロ」
「何かな、島―――」
ズボッ!
「いひなひなひふふふは!?」
「茜のポテトサラダだ。食って元に戻れ」
「……(モグモグ)」
「あ、あれ? 普通に食べてるぞ?」
「ヒロ君!? どう!? どう!?」
「……お世辞にも美味しいとは言えない味だが、茜さんが一生懸命作ったお弁当だ。美味しいよ」
俺の素直な感想に、茜さんは……何故か泣いていた。
「……う、嬉しい! ヒロ君が初めてお弁当を褒めてくれた!」
俺は事実を述べただけさ。
「ヒロ君! お礼のパンチラを!!」
茜さんは徐にスカートの端をめくり上げ、赤いパンツを端を俺に見せた。
「茜さん。下品な真似は止めなさい。そう言うのは、本当に好きな人の為にとっておくんだ……」
「ヒロ君の事かな?」
「おい、本当に今日はどうしたんだ!? いつもに増して変だぞ!?」
「……先輩?」
「何でも無いさ。それより俺は先に戻っているよ。次の授業の予習があるからね」
俺は学友達をその場に残し、一足先に教室へと戻った。
<おいおい! どうなってるんだ!?>
<判らん! ヒロ君のバイタル計器、メンタル計器共にうんともすんとも言わないぞ!!>
<マザーコンピューター!!>
《ハイ、ナンデショウカ?》
<おい! なんだそれはいつの間に入れた!?>
<一カ月のお試しコースで入れてみたのさ!>
<MC! ヒロ君はどうなってる!?>
《ピピ…………ゲンザイ、外部ヨリ支配下ニ置カレテイマス》
<!? どう言う事だ!!>
《コレヨリ先ハ、有料コースデ オ楽シミ下サイ!》
<使えねー!!>
<クソが!! テレビも見えねぇし飲むしかねぇな!!>
 




