世界情勢2
そんあ事よりも前方にあるレジ袋だ!
この調子だと先ほど買った卵は全滅だろう。勿体ない事をしたなー。俺は心のなかで先ほど慌てて走った事を後悔した。
俺の目の前をガタゴトと音を上げて電車が走り去っていく。俺の横を軽快なエンジン音響かせた車が積み重なっていく。
そして俺は地ベタに張り付いている。
その後、擦りむいた傷が痛みだす前に、何とか起き上がった俺は、地面に落ちているスーパーの袋を持ち上げると、中身を確認した。
そして落胆した。
案の定全滅だった……。
そう言えば最近良く電気自動車のCMをテレビで見掛けるようになった、流行のアニメの合間にも必ず流れるのだから間違い無い、きっと自動車業界もガソリンの打撃を受けているんだ。そうか! そんな背景があったんだな!!
流右に不味いと思ったのだろう自動車会社各社は挙って電気自動車の開発に乗り出した。電気自動車の値段も今のガソリン自動車の二割増しくらいなのだという。
初めの内は電気駆動を七割、補助用のガソリン駆動を三割というハイブリッド式のシステムで推移するらしい。
気になる電気スタンドだが、車購入時に駐車場に設置され、充電時間は人間の一般的な睡眠時間と同じ約七時間、朝の快適な目覚めと共に愛車も満腹になっている算段だ。
気になる走行距離だが、電力駆動のみの場合最高で100キロメートルを走行する事ができるとか。長距離利用の場合以外だったら現状のシステムで十分実用できるのだろう。
更に最近では電車の利用客も倍増した、ガソリン系の運搬システムが減退してきたからなのか環境問題のせいなのか特に自動車は最近の若者に受けが悪いのだという。
車には渋滞があるが、電車なら確実な時間に目的地に到着できると聞くが、果たして本当だろうか……。
電車が過ぎ去った後、暫くして、飛び込み阻止警備員と化していた踏み切りは両腕を開き、暫く電車が通らない事を周囲へと知らせた。
俺は歪に潰れたスーパーの袋を、渋々手に持つと、足早に踏み切りを渡たる。そして俺が渡り終えてから直、踏み切りが甲高い音を上げ後ろで鳴った。
「電送機兵サイクロプス」を読んでいただきありがとうございます
前作を読んでくれた方には申し訳ないのですが、今回は続編というわけではないのです
前作「サイクロプス」の一時修正版が「電送機兵サイクロプス」
続編を期待していた方は大変申し訳ないもう少し待っていてください
(´・ω・`)b
※作者の紹介ページからブログへアクセスする事が出来ます
作品の世界観やなんかの紹介ページです