第二話 その5
現実編です。
作中でこれからも出てくると思いますがリアルでの行動も描写しますので面倒かもしれませんがぜひ読んでください。
「ふぃいい…ったく。余計なことを」
ヴァールメット脱いで一息つく。
外を見ると既に日が落ちかけていた。
朝から遊んでいたはずなのだがこんな時間になってしまった。
パソコンをつけるとメールが届いていた。
「お?ミーシャだ」
そこには今日の夜にでもちょっと遊ばないかとのことだった。
やはり新しいマップに来て何も調べないのは我慢できないらしい。
とりあえず夕飯やらシャワーを済ませたら各自ログインして今後の方針を決めようという内容だった。
それに返事を送って俺はキッチンへおりる。
カップ麺を取り出しお湯を入れる。
冷蔵庫に入れておいたサンドイッチも取り出し再び自室へ。
「さてと…調べますかね」
俺はパソコンのインターネットを起動し検索を始める。
内容はそう。
『モンスターズクロニクルオンライン 謎のNPC アイコンがない』
というキーワード検索だった。
あの時ユリを追いかけていたリザードマンはどう見てもプレイヤーだ。
根っからのゲーマーなら見たことのないレア減少に出会うと二通りになる。
①必死に隠し通しそのイベントをクリアするまで秘匿する。
②失敗しようと珍しい現象に出会えた興奮から誰かに話したくなり掲示板などで自慢する。
あの時のリザードマンは目撃者と思わしき俺たちに特に口止めをするでもなく立ち去った。
となれば②の可能性が高い。
俺だったら「ちょっとレアなイベントかもしれないし俺とお前の秘密な!」といって金をいくらか渡すだろう。
約束を守る可能性は低いが何もしないよりはましだろう。
暫くラーメンをすすりながら検索していると一つの記事を見つける。
それは現在盛り上がりつつある掲示板だった
どうやら過去ログとか出ないらしく。
リアルタイムで盛り上がっている。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
62:名無しさん:52/08/4 17:19 ID:hauioJ@A
俺見たんだよ!アイコンのない珍しいキャラ!
75:名無しさん:52/08/4 17:25 ID:FNAndso
≫62嘘乙
78:名無しさん:52/08/4 17:28 ID:huIUhu
≫62 kwsk
80:62リザードン:52/08/4 17:37 ID:hauioJ@A
とりあえずコテつけるわ。
今日VRMMOの『モンスターズクロニクルオンライン』やってたんだけどさ。
あまりにも広くてマップが確認取れてないって有名だからこうなったら俺がマッピングしてやろうって
思って意気込んでやってたわけよ。それで必死こいてプレイしてみたら本当に広大でさ。
まじでリアルワールドなんじゃねぇかってくらい広くて。もうやめようと思ったらさ。
魔物に襲われてる女の子居たのよ。それで俺その子を助けるわけ。
したらその子なんてい行ったともう?「魔物!」って逃げんの。
魔物が主人公のゲームで、魔物に襲われてる女の子が、俺を見て魔物!って
84:名無しさん:52/08/4 17:41 ID:huIUhu
≫80 そりゃ魔物なんだから当たり前じゃね?
89:62リザードン:52/08/4 17:48 ID:hauioJ@A
≫84 そうなんだけどさ。このゲームのNPCてかなり精巧で会話の仕方もランダム性高くて
まじで人と話してんのかってくらいリアルなんだけど。それでも決まったエリア外には出てこないんだよ
絶対に。これはマジで誓っていい。
でもその子森の中で裸足で、魔物に襲われて涙流しながら逃げてんの。
まじでリアルすぎて一瞬ゲーム忘れて助けちゃったよね。
でさ、俺気付いたのよ。
その子 キ ャ ラ ア イ コ ン が 無 いって
93:名無しさん:52/08/4 17:59 ID:Hgudio
▂▅▇█▓▒░('ω')░▒▓█▇▅▂うわあああああああ
94:名無しさん:52/08/4 18:00 ID:GFNnhon
盛 り 上 が っ て ま い り ま し た
98:名無しさん:52/08/4 18:03 ID:ghuOUH
それでどうなったん?
101:62リザードン:52/08/4 18:08 ID:hauioJ@A
いやそれがさ…つい追いかけてるうちにハンティング気分になっちゃって…
気づいたらその子がけ下に落ちたっぽいんだよね。
105:名無しさん:52/08/4 18:11 ID:huoHJUIO
事案
108:名無しさん:52/08/4 18:15 ID:GYIguiOP
事案
―――――――――――――――――――――――――
その後の流れはなんだか一人がロリコンだの事案だので盛り上がって流れている。
まず間違いなくこの62はあの時のリザードマンだ。
ご丁寧に自分の種族をもじった名前でわかりやすい。
しかしこの情報をみてると何人かが興味を抱いてるっぽい。
このままだとまたあの町にプレイヤーが関わる日も遠くない。
と、気づけば一時間近く立っていた。
リアルタイムの掲示板に出会うのは珍しいが貴重な情報を得た。
俺はこの情報を早めに共有するためにサンドイッチを詰め込みヴァールメットを被る。
この時まだ考えも及ばなかった。
今か関わってる事がVRMMOを大きく揺るがす事件になることを
ということで掲示板での盛り上がりが見受けられるようになりました。
今後カケルはどうなることやら。
あと彼のステータスを時折後書きに書くことにしました。
武器や防具は特殊な事が無い限りは書きません。最後に買った物とだけ思っていただければいいかと。
カケル Lv18
HP812 SP131
POW61 DEF51
SPE33 INT45
スキル
《見極め》《ショットガン》《ギド》《メギド》《クェナ》
《念話》《思念共有》