6,春日井つるぎはどこにいる
「うっ・・・」
目が覚めるとそこは街のどこかの工場の中だった。アタシは椅子に座らされていた。
「目ぇ覚めたかジョーちゃん。ここなら静かに話せる」
両手は縛られていて動かせないがこんな縄くらい魔法少女にとっちゃ――
取れない!?これはただの縄じゃない!
「逃げれないし、逃さねえよ。お前には質問に答えてもらう。この街に春日井つるぎがいるんだろぉー。教えろよー」
その時、男の後ろに一人の魔法少女がいるのが見えた。
救助に来た他の街の魔法少女!助かった・・・
と、思ったのだがその魔法少女は足音をコツコツ鳴らしてその男をスルーし、アタシの近くに寄ってきた。
「な、なにして・・・」
「魔法少女が助けに来たと思ったか!そんな訳無いだろ。今からさっきの質問をする。答えなければお前は俺の魔法少女から痛い目見るだろぉなあ」
その魔法少女は死神が持つような鎌を生成し、構えた。
「春日井つるぎの場所を言え」
誰だ、春日井つるぎって。そんな人は知らないし、聞いたこともない。
「そ、そんな人は知らない・・・」
「やれ」
鎌の魔法少女は大きく振りかざしその歪な鎌をアタシの胸にめがけ振った。その鎌はアタシの鎖骨から肋の辺りまでに深さ2センチほどの傷をつけた。
「う、ぐあああっ・・・」
血が、赤い血がダラダラと傷口から出てくる。止まらない。このまま放置すれば10分も保たないだろう。
「おーうこりゃ痛そうだ。さて答え方をミスるとこうなるから気をつけるんだぞ。もう一度質問する。次は間違えるなよー。春日井つるぎはどこにいる」
知らない。本当に知らない。
「さっきからそんな人は知らないって言ってるだろ!」
「ふぅぅぅうー、ミスアバランチ、出番だ」
鎌の魔法少女、ミスアバランチはまた鎌を構えた。
「む、さっきみたいに重症をやるなよ!喋れなくなったら元も子もない。折角見つけ出した天然の魔法少女だからな。そうだなゆっくりやろう。ミスアバランチ、指を質問を失敗するごとに二本ずつ斬り落とせ!そしてすぐ止血するんだ。そっちのほうがそこの彼女も少しは言う気になるだろう」
ただでさえ鎌の一撃を受けて汗が止まらないのに、その会話でアタシは冷や汗も同時にかき始めた。本当にそんな人は知らないのだ。アタシは一体いつまでここに封じ込まれ、痛めつけられればいいんだ。――死ぬまで?死への恐怖がアタシを更に弱々しくする。誰か助けて・・・お姉ちゃん・・・。
されど、時間は過ぎるばかりであった。
―――
「なぜ魔法少女が私に攻撃を!?おい!アンタに言ってんだ!私も魔法少女だぞ!協力して陰を倒そうぜ!」
「魔法少女を発見、行動不能にしてから理光様の元へ連れて行く」
武器はショットガン!距離を取れば安心――
バン!と魔法少女のいる方とは逆、つまり私の後ろでショットガンの銃声。そしてその弾丸は私の足の肉を削った。
「なっ、どうして!避けたはずなのに!」
その銃声の元を見るとそこはショットガンの弾痕が。そこから硝煙も出ていた。
「まさか弾痕が私を撃った!?ひとりでに!?」
魔法少女の魔法の使い方は無限大。どんな種類があるかも無限大。新たな魔法少女が誕生すれば、その魔法少女にあった独特の魔法が生まれる。
この娘はこういう魔法なんだ。注意するべきはショットガンだけでなく、その弾痕!
「どーしても私を殺す気なのかよ・・・話が通じねえなら私が一発ぶん殴ってやるよ!」
有里瞬です。
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