39,目覚め
ジンジャーが表に出ている間、彼女の記憶、深層から見た魔女の全て。魔法少女と魔女は契約書を通して繋がる、魔女は力を与えるだけだが更に深く繋がることで魔女そのものの力を100パーセント引き出すことができる。私とジンジャーがまさにそうだ。過去の前例で言うと春日井つるぎもジャンヌという名の魔女の力を使いこなしていた。
・・・だから何だというのだ。
ジンジャーが100パーセントの力を使って歯が立たなかった相手に魔女の力無しでどう戦う?たかが火を当てたところで火傷さえしないだろう。
今のアタシにできること、それは
「時間を稼ぐ」
今ここには全国の魔法少女が集まっている、せめて彼女たちだけでも生かす。その中には聖奈もいるのだろう、彼女は有栖の唯一の友達だ、そこにアタシはいらない。
「みんな!逃げて!アタシが時間を稼ぐから」
ひたすら、ひたすら攻撃を避ける。その間に不思議に思ったことは受けたダメージ、傷が炎によって再生することだった。きっとジンジャーの影響で新たな領域、潜在能力が開花しているのだろう。
思ったよりいけそうだ。
「お姉ちゃん!私も戦うよ!一人にさせない」
「バッ・・・!」
もちろん紅は標的を一瞬聖奈に変えた。そうほんの一瞬、それで紅にとっては十分だった。
聖奈の心臓部にレーザーが撃ち抜かれぽっかりと穴が空いてしまった。
「てめぇ!」
温存していたスタミナなどはフル無視して全力で紅を遠ざけた。が聖奈を介抱する時間は稼げなかった。
いくら魔力が濃く、魔法少女とはいえ心臓をやられては長くは保たない。
聖奈・・・聖奈・・・聖奈・・・!
そこで聖奈に近づく人影があった。
「――あ」
有栖だった、家でじっとしているはずの有栖がそこにいた。
「聖奈さん・・・本当に・・・っ」
魔法少女の素質はあれどほぼ一般人、だめだまた死体が増える、友達が死ぬ。
「逃げろォォ!有栖ッ!」
その言葉を聞く前に有栖は両腕をふっとばされた。
「ああああああああああああ!!」
憎い憎い憎いおまえおまおえおまえええええ
有里瞬です。
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