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13,最悪の魔法少女

「雪・・・?今はまだ秋のはずじゃあ・・・降るには早すぎる」

街全域に雪が降り始め、季節外れの降雪に皆驚きを隠せずにいた。思わずその雪を手にとって見る。

「アッツ!?」

まるで燃焼したての炭に触れたかのような熱さ。もしかして、この雪全て―――!

「退避!物陰に隠れろぉ!この雪にできるだけ触れるな!」

「ダメですよ隊長!やつの()()()()()になってしまう・・・!」

あぁ、これは詰みというやつか。紅、もはや攻撃の準備すらさせてもらえないとは。東の防衛線は全滅、突破された。

ヘルメットが雪の温度に耐えきれず溶け始める。それと同時に雪は髪を燃やし、肌に触れ、燃え、爛れていく。東防衛戦、全隊員、紅の魔法により焼死。


―――


「理光さん、紅が現れました。北海道で陽動作戦をしていたはずでは?」

「そのは・・・ずだ。北海道のカメラでも捉えていた。なのになぜ本州にいる?速すぎる」

この魔法少女殲滅作戦を開始する際、最も弊害となるのは紅だ。その問題点を排除するため、紅は強い魔力の流れを感じ、そこへ現れるという習性を利用した紅を北海道の地下深くに封印する作戦があった。

事前に半殺しにしておいた魔法少女を地下に閉じ込め、さらには魔法で頑張れば壊せそうに演出する扉も作り、ひたすらにべらぼうに魔力を使用させた。案の定、紅は現れ、北海道の地下深くに潜っていった。毒が充満している鉄の箱に閉じ込め、放置した。こんなものでは死なないのはわかっていたが・・・。

「脱出するだけでなく、もはや瞬間移動」

紅がいる街には、北海道の地下で数十人が発している魔力より強い魔力があるということだ。

理光は唇を噛んだ。紅が現れてしまった以上、作戦の続行は不可能。しかし今から紅を北海道に戻していては逃げる魔法少女の後を追えない。どうするどうすれば!

「俺が行きます」

もし作戦室が攻め込まれたときの最終防御。唯一、魔法少女の血に適合し、男でありながら魔法少女の持つ魔法と体力とフィジカルを手にしている。指揮官補佐、平正人(たいらまさと)

「お前が行ってしまっては、ここの防衛が」

「行って、魔法少女全員を殺せばいいんでしょう?攻められないように攻めるんですよ」

そう行って平は行ってしまった。

あの男は決めたことは必ず実行する。あのまるで何も考えていないようで人をいとも容易く殺すような冷徹な目を向けられては俺も強く言えまい。

「フーッ、作戦は続行だ。こちらから平指揮官補佐が向かう。この作戦で我々の命運が決まる。頼んだぞ」

有里瞬です。

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