第6話 霧の中の幽霊軍
そしてこの耳をつんざくような轟音の中、私とシャルアはすでに小屋の地下にあるワイン貯蔵庫の秘密通路を通って、五百メートル先の山稜へと移動していた。
振り返る。
下方の谷はすでに火の海と化していた。帝国軍はまだ狂ったように空気に向かって火力を注ぎ込んでおり、自分たちが幽霊軍団と戦っていると信じ込んでいた。
「実に気前の良い花火ショーね」
シャルアはあの壊れたヴァイオリンを投げ捨て、外套の埃を払った。
彼女は狂乱に陥った帝国の精鋭たちを見つめ、目には一抹の憐憫と、それ以上の嘲りが浮かんでいた。
「よく見えたかしら? 女王陛下」
彼女は振り向き、金色の獣の瞳が炎の照り返しで一際妖しく輝いた。
「これこそが帝国の弱点よ。彼らは目に頼りすぎる。計器に頼りすぎる。鋼鉄が標的を失えば、自分自身を押し潰す重荷になるだけなの」
彼女は手袋をはめた手を伸ばし、軽く私の頭巾に積もった雪を払ってくれた。
「これが『空城の計』よ。貴女は軍隊を持つ必要などない。敵に、貴女が軍隊を持っていると思わせればいいだけ」
私はその火の海を見つめ、心の震えは言葉を失うほどだった。
私は戦闘とは魔力の強さ比べ、刀の鋭さ比べだと思っていた。
しかしシャルアは私に全く新しい世界を見せてくれた。この世界では、嘘が刀剣よりも致命的で、恐怖が炎よりも猛烈なのだ。
「行きましょう」
シャルアは身を翻し、自ら演出したこの茶番劇に背を向け、森の深部へと歩き出した。
「この大火が奴らの足を最低三時間は止めるわ。私たちが黒い森を抜けて、貴女のくたばった父親が残した遺産を探すには十分よ」
私は彼女の背中を見つめた――あの鹿角が闇の中で明滅し、帝国の外套の裾が風に翻っている。
この瞬間、私は思った——もしかしたら国を取り戻すことは、本当にもう遥か彼方の夢ではないのかもしれない。
私は拳を握りしめ、後を追った。
背後で、爆発音は次第に遠ざかっていったが、まるで送別の祝砲のようだった。
鉄騎猟兵の追撃を振り切った後、私たちは北へ逃げ込むことはせず、逆にラインハルト山脈の懐にある旧鉱山地区へと潜り込んだ。
ここはかつてボヘミア王国で最も繁栄した「水晶回廊」であり、魔力を貯蔵する「魔導水晶」を産出していた。
今や、ここは地獄と化していた。
帝国はここを巨大な労働収容所に改造していた。空気には石炭灰と硫黄の匂いが立ち込め、巨大な蒸気掘削機が昼夜を問わず轟音を立て、まるで大地の肉を貪り食っているようだった。そして鉱車を押す骨と皮だけの労働者たちこそ、亡国の民たちだった。
「……目も当てられないわね」
私は耐えきれずに目を逸らした。遠くでは、年老いた鉱夫が体力の限界で倒れ、すぐに監視員の鉄板を巻いた鞭で打たれていた。
「惨めよ。でもこれは絶好の『狩場』なのよ」
シャルアは突き出た岩の上に座り、手には弦の切れたヴァイオリンを弄んでいた。彼女はすでに目立つ軍帽を脱ぎ、鹿角を包帯で巻いて、怪我をした流浪の傭兵に扮していた。
「サラ、貴女は北へ行きたいのでしょう? 二本の足だけでは辿り着けないわ。私たちには補給が必要、隠れ蓑が必要、そして何より弾除けになってくれる手駒が必要なの」
彼女はヴァイオリンの弓で下方の労働収容所を指差した。
「ここには帝国に限界まで搾取された三千の『電池』がいる。彼らは帝国を憎んでいるけれど、死をもっと恐れている。貴女の任務は、彼らの憎悪を買い取ることよ」
「買い取る?」
「そう。『希望』という安価だけど高効率な通貨でね」
シャルアの金色の瞳に打算の光が煌めいた。
「帝国はここに物資中継所を持っているわ。今夜、魔導兵装と食糧を満載した『装甲列車』が停車する。それが私たちの大陸横断の鍵になるの」
「軍用列車を奪うつもり?」
私は驚いた。
「私たち二人で?」
「いいえ、私たち二人に、下にいる命知らずの狂人三千人を加えてよ」
シャルアは岩から飛び降り、手を叩いた。
「これから戦略の第二課よ――『他人の手で殺し、嘘を誠に変える』」
「妾は列車の防御図と通信システムを手に入れる。そして貴女、我が女王陛下は、『人心』を手に入れるの。あの老鉱夫を無駄に殴らせておかないで。貴女の奇跡を見せてあげなさい」
労働収容所への潜入は想像以上に容易だった。なぜなら帝国は、家畜のような奴隷たちにまだ反抗の意志があるなど思ってもいないからだ。
私は影に隠れ、殴られて瀕死の老人が「廃坑」へと投げ込まれるのを見ていた――それは奴隷たちが出入りする場所で、実質的には死を待つだけの死体捨て場だった。
私は中へ入った。
腐敗の臭いが襲ってくる。何百もの虚ろで灰色の瞳が私を見た。彼らはぼろぼろの麻の服を着て、体中が石炭灰と傷痕だらけだった。
「あんた誰だ? 新入りか?」
片腕を失った中年男が警戒して尋ねた。
私は答えず、真っ直ぐに老人の元へと歩いた。彼の背中は皮膚が裂けて肉が露出し、傷口はすでに黒く変色し、呼吸も微弱だった。
「もう助からねえよ」
中年男が冷淡に言った。
「帝国の鞭には毒がある。こいつは旧時代の魔導士だ、体がもともと弱くて……」
「彼は死なないわ」
私は膝をつき、手袋を脱いで、両手を老人の背中に当てた。
目を閉じ、体内の「森の魔女」に属する膨大な魔力を呼び起こす。
ここには森はないけれど、岩の隙間には苔が生え、地下河川には藻類がいる。どんなに微小な生命でも、私の呼びかけを聞いた。
ウウウゥゥン――。
淡い緑の光が漆黒の坑道の中で灯った。
この光芒は眩しくはなかったが、周囲のすべての人々を息を呑ませた。それは彼らが十二年間失っていた、帝国が厳格に禁じていた魔法の輝きだった。
老人の傷口が見る見るうちに癒えていき、黒い毒血が押し出され、新生した皮膚が赤子のように柔らかだった。
老人は激しく息を吸い込み、目を開いた。
死のような静寂。
続いて、抑えきれない嗚咽の声。
「魔法だ……治癒魔法だ……!」
「魔女様は……私たちを見捨てなかった……!」
あの片腕の中年男が震えながら前に出てきた。この瞬間、彼はもはや麻痺した奴隷ではなく、光明を見た信徒だった。
「貴女は……どなたの末裔でいらっしゃいますか? 星辰の魔女セレーネ様ですか?」
私は立ち上がり、緑色の光点が私の周囲を舞い、私を神聖不可侵に演出していた。
私は首を振り、頭巾を外して、深緑色の長髪を露わにした。
「星辰は逝ったけれど、森は永遠に生きる」
私はかつて高貴だったボヘミアの学者たち、魔導士たち、今は帝国の奴隷となった者たちを見渡した。
「私はサラ——ノヴゴロドの継承者。私はあなたたちの最期を看取りに来たのではない——あなたたちを連れて、この鉱山を空の彼方まで吹き飛ばしに来たのよ」




