第18話 側に控える護衛と女王
巨大な巣穴に入ると、緩やかな下り坂になっていた。【気配感知】や【魔力感知】、そして獲得したばかりの【暗視】を発動し、軽快な足取りで進んでいく。
下り坂が終わると、光が全く差し込まない巨大な通路が先まで続いていた。
途中には枝分かれする通路が何個かあり、その先へ進むと広大な空間があり、ソルジャー・アントが二、三匹で屯していた。
それを【気配隠蔽】や【魔力隠蔽】、【隠密】で【奇襲】し、〈バルムンク〉で素早く討伐していく。
『Lv.64にUPしました』
『魔力が16UPしました』
『筋力が16UPしました』
『頑丈が31UPしました』
『敏捷が16UPしました』
『知力が16UPしました』
『精神が29UPしました』
『器用が18UPしました』
『幸運が18UPしました』
『【強酸耐性】Lv.7にUPしました』
『【暗視】Lv.7にUPしました』
蟻酸の撒き散らし攻撃だけを警戒し、枝分かれした通路の先にいるソルジャー・アント共を手早く討伐し、どんどん奥へと進んでいく。
すると、とんでもなく広大な空間に足を踏み入れた。
周囲には、他の通路と繋がっているであろう出入口が何個もあり、そして向こう側には、夥しい数の白く巨大な卵が密集している。
「あれが、このダンジョンのボスか…」
卵の側で微動だにせず、こちらを見据えている魔物。体高はソルジャー・アントの倍はありそうで、全長はフレイム・ワイバーンと同等。
漆黒に輝く外殻が美しい怪獣のような魔物は、名称をクイーン・アントと言う。つまり、ソルジャー・アント共の産み親であり、頂点に君臨する女王。
そして、卵と女王を守るように側に控えるのは、十匹のソルジャー・アント。
「…今思ったが、ボス部屋の扉無いよな…これ大丈夫なのか?」
ハンターにとっては、もしもの時ボス部屋から離脱できるのは有難いけど、あのボスがフィールドに出てきたら、ハンター達に甚大な被害が出るだろうな。
「さて、さっさと討伐してしまおう」
【気配隠蔽】【魔力隠蔽】【隠密】【奇襲】で、あっという間に護衛のソルジャー・アントを討伐すると、【短距離転移】でクイーン・アントの頭上に転移。
これまでと同様、外殻の節目に沿って〈バルムンク〉を振り下ろす。頭部が落下した衝撃で轟音が響き渡り、濛々と土煙が舞う。
『Lv.65にUPしました』
『魔力が22UPしました』
『筋力が22UPしました』
『頑丈が42UPしました』
『敏捷が22UPしました』
『知力が22UPしました』
『精神が39UPしました』
『器用が24UPしました』
『幸運が24UPしました』
十匹の護衛と女王を討伐するのにかかった時間は、たった十秒程度。
あの巨体であれば、あまり機敏に動くことはできず、明らかに防御特化のスキル構成だったので、討伐は容易かった。
あとは、宝箱を開ける━━━いや、まだやり残したことがある。
「この卵の中には幼体のソルジャー・アントがいるし、討伐すれば経験値が貰えるんじゃないか?」
俺の得になりそうなことに思いついたので、早速殲滅しようと思う。ただ数が多いので、広範囲殲滅魔法で短時間で終わらせよう。
「ファイアー・レイン」
「ファイアー・ソーズ」
「サン・フォール」
通常よりも多く魔力を消費し、火球の雨や大量の炎剣を降らせ、ダメ押しに燃え盛る巨大な太陽を落とす。
〜
〜
〜
『Lv.71にUPしました』
『魔力が16UPしました』
『筋力が16UPしました』
『頑丈が31UPしました』
『敏捷が16UPしました』
『知力が16UPしました』
『精神が29UPしました』
『器用が18UPしました』
『幸運が18UPしました』
『【強酸耐性】Lv.8にUPしました』
『【暗視】Lv.8にUPしました』
どうやら幼体、成体は関係なく、能力値や経験値は同等に得ることができた。おかげで〈猛進の拳鬼〉を殲滅した時と同じく、6レベルもアップした。
(スキルポイントが貯まってきたので、何に使うか考えないとな)
【水魔法】で残火を消火した後、宝箱の中身を〈マジック・ポーチ〉に収納する。そしていつも通り現れた魔法陣で、外に転移した。




