第65話 抗えない称号の効果
蹴り飛ばされた男は、激しく木に衝突し、脱力したように腰を下ろす。連れの奴が呼びかけようとした時、男は折れた腕を押さえながら、徐に立ち上がった。
「クッ…あぁ、半殺しは辞めだ。何が何でも、テメェをぶっ殺してやる!」
男は、普通の革製ポーチから高価なポーションを取り出し、一気に呷る。治癒した腕の動作を確かめ終えると、殺意の籠った言葉を叫ぶ。
その瞬間、【シリアルキラー】が発動する。先程まで一切殺すつもりはなかったのに、内から湧き出る殺戮衝動が抑えられない。
そして、思考や感情が完全に殺意に支配されると、短剣を抜くと同時に【隠密】で姿を消し、男との距離を詰める。
男が俺の姿が消えたことを認識した━━━その瞬間には、男の頭部は宙を舞い、激しく血飛沫を上げながら、身体が地面に沈んだ。
『魔力が16UPしました』
『筋力が27UPしました』
『頑丈が27UPしました』
『敏捷が18UPしました』
『知力が16UPしました』
『精神が19UPしました』
『器用が16UPしました』
『幸運が30UPしました』
『【身体強化】Lv.5にUPしました』
『【息吹】Lv.6を獲得しました』
『【気功法】Lv.6を獲得しました』
『【発勁】Lv.6を獲得しました』
『【打撃強化】Lv.6を獲得しました』
『【看破】Lv.5にUPしました』
『【威圧】Lv.5を獲得しました』
殺意を抱く者━━━男が死んだことで、だんだんと殺戮衝動が収まってきた。しかし、背後から迫る殺意を感じ、再度殺戮衝動に支配される。
「ぐぁあああ━━━ゴフッ…」
素早く振り返り、繰り出された拳を掴み、短剣で腕を斬り落とす。その流れで後頭部を掴み、首元に短剣を突き刺す。
『魔力が16UPしました』
『筋力が27UPしました』
『頑丈が27UPしました』
『敏捷が18UPしました』
『知力が16UPしました』
『精神が19UPしました』
『器用が16UPしました』
『幸運が30UPしました』
『【身体強化】Lv.6にUPしました』
スゥーッと殺戮衝動が収まり、平静になる。
「殺すつもりはなかったんだが…どんなに精神値が高くても、称号の効果には抗えないみたいだな」
『痛めつけてやる!』とか『思い知らせてやる!』みたいな敵意は問題ないようだが、『殺してやる!』と殺意を抱かれた瞬間、問答無用の殺し合いが始まる。
「厄介な称号を手に入れてしまったな。さて、これからどうするか…」
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