第59話 力技を辞め、技量を磨く
石壁の回廊を奥へ奥へ進む。リビング・アーマーは必ず三体で現れ、断続的に戦闘が続く。
一体目のリビング・アーマーが、鋭く長剣を振り下ろす。短剣で長剣を受け止め、もう一つの短剣で腕を斬り落とし、長剣を振るえなくする。
そのまま短剣で斬り伏せようとするが、円盾で防御される。円盾は両断されたが、肝心の全身鎧は無傷。
二体目三体目のリビング・アーマーが動き出そうとしていたので、一体目のリビング・アーマーを蹴り飛ばし、阻害する。
二体目三体目のリビング・アーマーが一体目を押し退け、こちらに近づいてくる。二体目のリビング・アーマーが振り下ろした長剣を短剣で受け流し、体勢が崩れたところを狙い、長剣を持つ腕を斬り落とす。
二体目にトドメを刺そうとした時、三体目が長剣を袈裟懸けに振るってきたので、後方に飛んで回避する。
瞬時に三体目との距離を詰め、間近に迫る長剣を身体を回転させて回避し、短剣を振るう。
しかし円盾で防御され、討伐には至らなかった。
能力値は俺の方が高いが、【剣術】や【盾術】はリビング・アーマーの方が高い。魔物らしくない技量の高さで抗ってくるので、まるでハンターと戦っている気分だ。
「なんとなくだが、戦闘を重ねる度に技量が向上している気がする。…楽しいなぁ」
力に物言わせたゴリ押しではなく、相応の技量が身に付くことで、真に武芸者になった気がする。
さて無力化は済んだので、次は魔法攻撃を試してみる。
「ウィンド・スラッシュ」
風の刃を放ち、全身鎧の両断を試みる。すると、あっさり両断に成功し、リビング・アーマーは微動だにしなくなった。
リビング・アーマーは、当然のように物理攻撃と魔法攻撃に高い耐性があるが、威力が軽減された状態であっても、十分だったようだ。
残り二体も討伐し、さらに奥へ進む。リビング・アーマーとの戦闘は近接戦闘で無力化し、魔法攻撃でトドメを刺す。
この流れを繰り返し、修練しつつボス部屋を目指した。
『Lv.51にUPしました』
『魔力が16UPしました』
『筋力が20UPしました』
『頑丈が31UPしました』
『敏捷が16UPしました』
『知力が16UPしました』
『精神が29UPしました』
『器用が20UPしました』
『幸運が20UPしました』
『【剣術】Lv.7にUPしました』
『【盾術】Lv.7にUPしました』
『【斬撃強化】Lv.7にUPしました』
奥へ進むほど、リビング・アーマーとの戦闘は増えたが、面倒な罠に注意する必要がなくなったので、俺にとっては後半の方が楽だった。
それに、分かれ道や行き止まりも無く、道なりに進むだけで、ボス部屋に辿り着くことができた。
「ふぅ…さて、行きますか」
十分に休憩を摂ると、首や肩、腰の筋肉をほぐしてから、ボス部屋の扉を開けた。
今年も1年お疲れ様でした!
年末休みの間(12/27〜1/6)は、1日2話投稿したいと思います。投稿時間は、17時と23時です。
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