第43話 Sランクハンター達の動向
唯人がAランクダンジョンに挑戦している頃、テレビや配信で拡散されたスタンピードの件が、国内のSランクハンターの耳にも、入ることになった。
国内初めてのSランクハンターであり、〈一斬必殺の剣王〉の二つ名を持つ鈴木天星は、執務室で副マスターと話をしていた。
「やはり、私の見込みは正しかった。Bランク魔物の大群をたった一人で討伐するとは…彼は既に、Sランクの力を持っているようですね」
「はい。それに私達は、彼と協力者として契約を結んでいます。他のクランを牽制するためにも、私達と彼の関係を大々的に発表してはどうでしょう?」
「悪くないと思います。ですが、協力者という関係は些か弱いです。できれば、クランメンバーとして公にしたいところです」
「そうなれば、うちはSランクハンターを二人も持つことになります。国内での発言力や人材の確保など、他のクランよりも優勢になるでしょう」
「しかし、Sランク候補をどうやって正式なクランメンバーに迎え入れるか…」
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国内二人目のSランクハンターであり、〈剛拳剛蹴の豪鬼〉の二つ名を持つ岡村大毅は、両隣に美女を抱き抱え、副マスターと話をしていた。
「中々見所のある奴が現れたな。ソイツの情報は調べてきたか?」
右手で乳を激しく揉みしだき、左手で尻を嫌らしい手つきで触り続ける。
「名前は松原唯人、年齢は18歳。ソロで活動し、一ヶ月足らずでCランクに昇級し、Bランクダンジョンも攻略済み。気合いの入った奴っすわ」
「ソロなら都合がいいな。おい、ソイツを俺の前まで連れてこい」
「断られたら、力ずくでも構わないっすか?」
「あぁ。半殺しでも構わん」
「了解っす。失礼します」
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国内三人目のSランクハンターであり、〈焼滅の女帝〉の二つ名を持つ三浦火蓮は、訓練場で休憩を摂りながら、副マスターと話をしていた。
「この映像では、【火魔法】と【土魔法】の広範囲魔法を使用しているようだな。範囲と威力も申し分ない。しかし短剣も使っているのは、理解し難いな」
「一発で討伐できる火力が無く、トロールの厄介な特性のことを考え、特殊能力がある武器を使用したのでは?」
「なるほどな。まぁこれだけの実力があるのであれば、すぐにSランクに昇級するだろう。他の奴等に取られる前に、必ずうちに連れてこい」
「かしこまりました」
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国内四人目のSランクハンターであり、〈治癒の聖母〉の二つ名を持つ菊池穂乃果は、幾人かのクランメンバーと共に、大浴場で身を清めていた。
「穂乃果様。話題の彼については、どういたしますか?」
「私のクランは、女性ハンターを積極的に採用しているため、普段であれば男性ハンターは勧誘しないのですが…これだけの実力をお持ちなら、勧誘せずにはいられません」
「承知いたしました」
「手荒な真似はダメですよ。私が優しく丁寧に、交渉いたしますから。フフフ」
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