第31話 強力で有用なアイテム
翌日。俺は、中野区のBランクダンジョンに訪れていた。目の前に広がるフィールドは、木々がそれほど密集していない林だった。
〈隠者のローブ〉で、他のパーティーから余計な視線を集めることなく、奥へと進んでいく。
ブブブッ
微かな翅の音が聞こえ、音のする方向へ振り向くと、1メートルくらいの大きな蜂が、高速で翅を羽ばたかせ、その場に浮遊していた。
「…デカすぎて、気持ち悪いな」
浮遊している三匹が、高速で飛来してくる。その速度は、弓で射られた矢のようだ。
向けられた毒針を短剣で弾き、一旦後方へ飛び退き、距離を取る。すぐに【隠密】で姿を消し、地面に手をつき━━━
「フレイム・ピラー」
三匹纏めて火柱で燃やし尽くす。
『魔力が7UPしました』
『筋力が7UPしました』
『頑丈が8UPしました』
『敏捷が7UPしました』
『知力が7UPしました』
『精神が7UPしました』
『器用が7UPしました』
『幸運が7UPしました』
『【猛毒耐性】Lv.4を獲得しました』
マーダー・ホーネットは高速で飛翔し、神経に作用する猛毒滴る、毒針で攻撃してくる。
なのでここに挑戦するには、【神聖魔法】を所持し、怪我や状態異常を治癒できる魔法士が必要だ。
俺はソロだし、当然【神聖魔法】も所持してないので、擦りでもしたら危なかった。でも、この程度の強さなら問題ない。
しかもコイツらは、【猛毒耐性】を所持しているので、討伐すればするほど、毒針が脅威ではなくなる。
『Lv.20にUPしました』
『魔力が7UPしました』
『筋力が7UPしました』
『頑丈が8UPしました』
『敏捷が7UPしました』
『知力が7UPしました』
『精神が7UPしました』
『器用が7UPしました』
『幸運が7UPしました』
『【猛毒耐性】Lv.5にUPしました』
♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢
ボス部屋に向かい、光球が一際眩しく光り輝き、2メートルくらいの巨大な蜂の魔物━━━クイーン・ホーネットが現れた。
しかしステータスを視ても、マーダー・ホーネットの上位互換なだけで、苦戦するほどじゃない。
クイーン・ホーネットが動き出すと同時に、【隠密】で姿を消す。その複眼で周囲を見渡しているが、俺を見つけることはできない。
突然目の前に現れた俺に、頭部に短剣を突き刺され、粒子状の光になって消失した。
『魔力が11UPしました』
『筋力が11UPしました』
『頑丈が12UPしました』
『敏捷が11UPしました』
『知力が11UPしました』
『精神が11UPしました』
『器用が11UPしました』
『幸運が11UPしました』
宝箱を開けると、ボスの素材と毒々しい液体が入った小瓶が並んでいた。
「…なんだこれ? 見たことないポーションだな」
魔法陣で外に戻り、早速小瓶の鑑定を依頼する。
「これは、〈エンチャント・ポーション〉です。効果はこのポーションを武器に付けると、クイーン・ホーネットの猛毒を付与することができます」
てことは、単純な物理攻撃だけじゃなく、相手を状態異常に陥らせることができるのか。
めっちゃいいじゃん!
「松原様、このアイテムは非常に危険な物です。もし宜しければ、ギルドの方で買い取らせて頂けないでしょうか?」
言いたいことは分かるが、とても強力で有用なアイテムだしな…
「すみません」
「…分かりました。取り扱いには、くれぐれも注意してください」
「はい。ありがとうございました」
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