第16話 称号
ボス部屋へ向かう道中で、必須アイテムの存在を思い出した。PKパーティーとの遭遇戦で、すっかり忘れていた。
「そうだった。今日はもう帰ろうと思っていたんだ。初めての対人戦で、思ったより疲労が蓄積しているし…帰るか」
ダンジョンを退場し、素材の売却を済ませると、近場のハンターショップへ向かった。
「いらっしゃい!」
「〈勇敢な戦士のネックレス〉は、どこにありますか?」
「それなら、ここだ」
店主が指差した陳列棚には、金色に輝くネックレスがあった。それを手に取り、カウンターで会計を済ませる。
「毎度あり!」
先程購入したアイテムを矯めつ眇めつつ、帰路につく。Cランクダンジョン以上のボスは、威圧効果のあるスキルを所持している。
なんの準備も無しに挑めば、気絶させられて、なにも出来ずに殺される。ボスより精神値が高ければ、気絶せずに済むみたいだが。
そして、このネックレスには、威圧効果を軽減する効果がある。備えあれば憂い無しだ。
「ただいま」
「お帰りなさい!」
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ボス部屋に入り、光球が光り輝くと、オークやオーガよりも巨体の魔物━━━ゴブリン・キングが現れた。
それに、身の丈近くある大剣と円盾を所持している。ゴブリン・ナイトの上位種だろうか?
(そうだ。そういえば、【看破】を獲得したんだったな)
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・名称 ゴブリン・キング
・Lv.30
【能力値】
・魔力 75
・筋力 80
・頑丈 80
・敏捷 65
・知力 75
・精神 80
・器用 90
・幸運 85
【スキル】
[魔法系統]
・【火魔法】Lv.4
[戦闘系統]
・【剣術】Lv.4
・【盾術】Lv.4
・【咆哮】Lv.4
[感覚系統]
・【気配感知】Lv.4
・【魔力感知】Lv.4
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ゴブリン・キングは、マジシャンとナイトのハイブリッドのようだ。レベル差は20近いが、各能力値は俺の方が高い。
(アイテムは無駄だったかな? まぁ、能力値とアイテムが合わされば、威圧効果はほぼ無効化できるだろう)
「グゥオオオオオ!」
ゴブリン・キングが、空間が揺れるほどの雄叫びを上げる。おそらく、この雄叫びが【咆哮】で、威圧効果があるのだろう。
一気に距離を詰めると、大剣が勢いよく振り下ろされる。大剣は地面を斬り裂き、激しく揺れる。
揺れが収まると同時に駆け出し、【隠密】で姿を消す。
「グオッ!?」
背後に回り跳躍すると、その太い首を斬り落とす。
『魔力が8UPしました』
『筋力が8UPしました』
『頑丈が8UPしました』
『敏捷が7UPしました』
『知力が8UPしました』
『精神が8UPしました』
『器用が9UPしました』
『幸運が9UPしました』
『【咆哮】Lv.4を獲得しました』
能力値に大きな開きがあったので、簡単に討伐できてしまった。レベルに関係なく、魔物を倒せば倒すほど能力値が上昇するので、この結果は当然だった。
『貴方はCランクダンジョンのボスを、初めて単独で討伐した攻略者です。偉業を成し遂げた貴方には、称号が贈られます』
『称号【孤高の攻略者】を獲得しました』
『貴方はレベル差が10以上のボスを、単独で討伐した攻略者です。偉業を成し遂げた貴方には、称号が贈られます』
『称号【ジャイアントキリング】を獲得しました』




