第4話 足場が悪い極寒の雪原
札幌の繁華街━━━すすきののど真ん中に聳え立つAランクダンジョン。スタンピードという危険があるにも関わらず、現在も夜の街として非常に栄えている。
現在の時間帯的に一般人は少ないが、ダンジョンの近くということだけあって、ハンターは多い。
そのため、日中から営業している居酒屋やキャバクラも多い。
そんなハンターで賑わう街中を堂々と歩き、ダンジョンの入場手続きを済ませる。入口を潜ると、雪がしんしんと降る雪原が広がっていた。
吐息が白い煙のようになるほど空気が冷えており、耐性スキルがない現状では、睫毛が凍るほど寒い。
一応冬靴と防寒着は身に付けているが、早く耐性スキルが欲しいところだ。
周囲で戦っているハンターの邪魔にならないよう進んでいると、物凄い速さで雪玉が飛来してきた。
両手に握る〈百足王の死毒短剣〉で雪玉を斬り落とすと、雪玉が飛来してきた方向に視線を向ける。
【遠視】で見えたその姿は身長5メートルくらいで、筋骨隆々の身体は雪のように白い体毛に覆われている。
その魔物━━━イエティの隣には、雪のように白い長髪と着物を着ており、空中に浮いた魔物━━━スノウ・メイデンがいた。
ここのダンジョンは、近接格闘と雪玉を豪速球で投げるイエティと、遠距離から【氷魔法】を行使するスノウ・メイデンがタッグを組み、襲いかかってくる。
それ故に、同じAランクダンジョンでも上位の難易度を誇る。
向こうでイエティが巨大な雪玉を作り、スノウ・メイデンが【氷魔法】で周囲に氷製の長剣を生成する。
イエティが巨大な雪玉を投げると同時、スノウ・メイデンも氷製の長剣を放つ。それを見た瞬間、【疾走】で敏捷値を強化し、【隠密】で姿を消す。
雪に足を取られ移動に苦労するが、なんとか【隠密】の有効時間内に、スノウ・メイデンの背後に移動できた。
『魔力が20UPしました』
『筋力が16UPしました』
『頑丈が18UPしました』
『敏捷が16UPしました』
『知力が18UPしました』
『精神が31UPしました』
『器用が18UPしました』
『幸運が20UPしました』
『【極寒耐性】Lv.6を獲得しました』
「グゥアアアアア!」
仲間が殺されたことで激怒したイエティが、その剛腕を振り抜く。しかし、剛腕は俺を捉えることなく雪面を穿ち、大量に雪が舞う。
イエティの背後に回った俺は、イエティの両足に短剣を突き刺した後、大きく跳躍し首元にも短剣を突き刺す。
喉を掻きむしるように苦しみ始めたイエティは、次第に大人しくなり、そのまま生き絶えた。
『魔力が16UPしました』
『筋力が20UPしました』
『頑丈が29UPしました』
『敏捷が18UPしました』
『知力が16UPしました』
『精神が31UPしました』
『器用が18UPしました』
『幸運が24UPしました』
『【投擲】Lv.6を獲得しました』
『【雪上滑走】Lv.6を獲得しました』
討伐したイエティとスノウ・メイデンの死体を〈マジック・ポーチ〉に収納した俺は、【極寒耐性】と【投擲】のスキルレベルを上げるため、駆け出した。




