第2話 最上級職と解放されたスキル
机の上にあった白い紙━━━〈能力変更の記載紙〉は役目を終え、光り輝く粒子状となって消失した。
改めて、変化した【転換】の詳細を確認する。
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【転換】Lv.7
レベルMAXのスキルの余剰経験値や能力値を、別のスキルに割り振れるようになる。
余剰経験値の貯まる割合は、スキル経験値の7%。
魔力値+7
(例)
【隠蔽】Lv.1分の経験値が『100』だとすると、その7%なので、余剰経験値は『7』貯まる。
※解放条件:何か一つのスキルがレベル10
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内容に間違いはない。余剰経験値には7%という制限があるが、能力値に制限はない。つまり別のスキルに割り振る際、100%反映されるということ。
ここで、現在の能力値を確認する。
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【能力値】
・魔力 10,431(369+10,002+60)
・筋力 10,478(369+9,989+120)
・頑丈 15,333(364+14,909+60)
・敏捷 10,474(369+10,005+100)
・知力 10,551(369+10,122+60)
・精神 15,465(364+15,001+100)
・器用 11,033(364+10,529+140)
・幸運 11,616(369+11,247)
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八つの能力値の平均は、約12,000。
これまで戦ってきた中でSランク相当の者達━━━ファイアー・ドラゴンやエンプレス・アント、〈猛進の拳鬼〉のクランマスター。
コイツらの能力値は、所持スキルの数によって差はあるが、一番低い能力値で500、一番高い能力値で1,000くらいだと予想する。
曖昧な記憶で大雑把ではあるが、これを元に考えると、俺の能力値は過剰だと言える。なので、能力値も割り振れるようにしたわけだ。
とりあえず能力値は、Sランク相当の高い能力値に合わせようと思う。割り振るスキルは…そうだなぁ、使用頻度の高い【隠密】にしよう!
『【隠密】Lv.7にUPしました』
『【隠密】Lv.8にUPしました』
全能力値を『1,000』残して全部消費した結果、【隠密】のレベルが二つも上がった。そして、今の能力値は━━━
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【能力値】
・魔力 1,000(369+571+60)
・筋力 1,000(369+511+120)
・頑丈 1,000(364+576+60)
・敏捷 1,000(369+531+100)
・知力 1,000(369+571+60)
・精神 1,000(364+536+100)
・器用 1,000(364+496+140)
・幸運 1,000(369+631)
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先程の暴力的な数値に比べて、随分と慎ましい数値になったと思う。まぁまた魔物をたくさん討伐すれば、能力値は勝手に増えていくので、残念な気持ちはない。
これでも、十分強いしな!
やるべきことが終わったので、未所持のスキル一覧を眺めたり、解放されたジョブがないか見たりしていると━━━
「お! 最上級職が解放されている!」
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【5次職】
・【暗殺王】
【隠密】Lv.10で解放される最上級職。
【隠密】のレベル+2。
【神隠】の解放。
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現在【隠密】のレベルは、ジョブの恩恵無しでレベル8。そこから【上級暗殺者】の恩恵で+2されるので、【暗殺王】の条件が整ったわけだ。
【隠密】のレベルが+2なのは変わらないが、【神隠】とは何だろうか?
早速【暗殺王】に就き、【神隠】の詳細を確認する。
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【神隠】Lv.1
第六感を含む全ての感知能力で感知不可能になり、この世界から存在を完全に晦ませる。1秒につき、魔力を100消費する。
幸運+1
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なるほど。このスキルを所持していれば、たとえ【生命感知】だろうと、俺は捉えられないと。
そして制限時間は無くなったが、1秒間姿を晦ませるのに魔力を100も消費する。俺でいえば、約10秒間は無敵ということ。
ただ、俺以外にこれを所持している者がいるなら、ソイツは要注意人物だな。俺より時間は短いだろうが、その数秒が致命的だ。
「能力値が1,000では物足りない。次からは、2,000〜3,000をキープしておこう」
二倍三倍も差があれば、致命傷にはならないはずだ。
「さて、余剰経験値を消費して獲得っと」
『【神隠】Lv.1を獲得しました』
ついでにレベル7まで上げ、ステータスウィンドウを閉じた。




