悪魔の意味不明。
沈黙が続く・・・。
「ねぇねぇ。ケーキはぁ?」
「あ。うん。じゃぁ冷蔵庫に入ってるから」
「うん!!」
兎雫丸は「わぁぁい」と言いながら走って冷蔵庫へと向かった。
・・・ケーキ?冷蔵庫?
亜和は気づいた。
なんで隔離されてるのに、ケーキや冷蔵庫がある。よくよく見れば真夜も兎雫丸もゆーたと言う人もどう見ても私服にしかみえない。
亜和が隔離施設Lv.2の時はボロボロのつなぎっぽいのだったのに。
亜和が驚いているのに気づいたのか、真夜がこう言った。
「オメー鈍いな。まぁ、全部説明してやるよ。佑太よろしく」
急なフリに佑太は驚いた・・・というか、めんどくさそうな顔をしていた。
が、説明はしてくれるようだ。
「えっとね、この隔離施設Lv.7はウイルスに感染し、なにか能力が以上に高い人達が隔離される場所なんだ。で、僕の場合は・・・言わば火龍とでも言うのかな?僕は炎を自在に操れると言うか、出せると言うか。で、なんでこんな自由奔放な施設だか分かる?」
「いえ・・・」
「それは、"ストレス"を与えないためなんだ」
「・・・・ストレス??」
「そう。僕等の体は力を手に入れた代わりに”心”がナイーブなんだよ」
ウソみたいな話だ。
「ウソだと思う?これがウソじゃないんだよ。詳しい事は知らないけど、2年前に厳しい隔離のせいで体が大破した人がいるんだよ」
「はぁ」
「で、その大破した人の多くは僕等のようなLv.7の人間。だから、これ以上実験を無駄にしたくないと思った。だから、この様なストレスの少ない自由な隔離施設なんだ。ここは」
説明を聞いていると、少なくともあの博士は2年前からこのウイルスをばらまいていたらしい。
あの博士はなんでこんなことをしたくなったんだろうか。
おかしい。変。頭が痛い。
あの博士はきちがいなのか。
ぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ
「あ」
「んえぅ?」
「ぅおぅ」
亜和の腹がなった。
典型的ななり方である。
すると、兎雫丸がトテトテ音は立たないが、そんなかんじの歩き方でケーキを持ってきた。
「ケーキたべるぅ?今持ってく_____」
兎雫丸はケーキを持っている状態で転んだ。
あぁ。またか。
3人はそう思った。
1日で2回目のケーキぶちまけ。
数日間アリの大量発生と体が異様に甘いにおいがするのは言うまでも無い。