悪魔の無言。
「あぁ?なんだよ。さっさと説明しろよ」
「分かったよ。じゃぁ、驚かないでね」
「驚かねーよ」
男はニンマリと笑い、こう言った。
「さっき言った通り、”悪魔”だよ。あ・く・ま」
「?」
「!!!?」
真夜は意味分からず、亜和は過剰反応をする。
「この子が覚醒すると、殺人能力が格段に上がるんだよ。でも、なんのバケモノとかと一致すると言えば、”悪魔”。力のコントロールはまだダメダメだよ」
ふぅ。とため息をついた。相変わらずムカツく態度だ。
しかし、真夜は違うところに興味を示した。
「・・・殺人能力。か」
「そうさ。君は水分が約100%の物を操れたり出せたりするように、この子もそういう能力がある」
真夜は少しうつむき、こう言った。
「オメェ、”海斗”と同じ事する気だろ」
(”海斗”?誰??)
「・・・・ははははははははははははは」
その笑い声は愉快な笑い声ではなく、聞き手にすると恐ろしい。怖い。そんな思いをさせる笑い声であった。
「オメェ・・・」
「まぁ。君が怒るのも無理ないよね。だって彼は君の「それ以上言ったらブっ殺すぞ」
「なんで?本当の事じゃないか。だって彼は」
そう言った瞬間、男の頬から血が垂れた。
「ふふふっ。痛いなぁ」
真夜の体から鱗のような物が出ていた。
「まぁ。また今度来るよ。楽しみにしててね」
「その前に殺してやる」
「君に僕を殺せる?」
「・・・・・・・」
何故殺すのをためらっているのかが分からなかった。
男はニンマリまた笑った。
「07号。僕の名前は”秋元 鎌矢」
「はぁ・・・」
その時の微笑みはあまりにも怖くて忘れることのできない・・・まるで心臓がえぐられた感覚だった。
「よろしくね」