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悪魔の知らない事。
これはですね・・・。
亜和達にはまだわからない・・・というか、ある人物の過去ですね。
熱い。
熱い。
熱い。
熱い。
熱い。
痛い。
痛い。
痛い。
痛い。
痛い。
私は誰。
いや。
私?僕?俺?わし?我?
なんなんだろう。
さっきから熱くて痛い。
あぁ。
そうか。
死ぬのかな。
死ぬのは嫌だな。
死にたくない。
なんで苦しいのかな。
苦しいってなんなんだろう。
「博士、実験生命体10289137完成いたしました」
「よろしい。では、復元させろ」
「はい」
「な、なんなんだ!!!!????」
「は、博士!!!危ない!!!」
博士と呼ばれるその老人は避ける暇もなくその”生命体”に『喰われた』。
「あ・・・ああああああああぁぁぁぁああぁぁぁあぁぁぁあぁあぁあぁ」
助手らしきその男も『喰われた』。
その生命体は形がどんどん整ってきた。
そして、人の形となった。
その生命体は歩いてその部屋を出た。
その生命体は笑っていた。