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第9話

「おう、どうした。てっきり、もう行ったのかと思ってたんだが」

 先ほど、フレッドはシッドに頼みを言うとあっさり承諾してくれたのである。

「ところで、さっき外が騒がしかったが何か知ってるか?」

「はい……さっき、バルカン兵数人が氷鉱石を目的にして、押し寄せてきたんですよ。それをレクシオンという人が倒したんですよ」

「レクシオンって……あのレクシオンか?」

「なんか、セパイアからの使者とか言ってましたが」

「やっぱりあのレクシオンか」

「あのレクシオン……とか言ってますがなんなんですかあの人?」

「ああ、あの方はセパイア軍で3本の指に入る将なんだよ」

「そうなんですか。だからあんなに戦闘がうまかったんですね」

「倒したって見たのか、レクシオンの戦闘を」

「さっき言いましたよ。バルカン兵をレクシオンという人が倒したって」

「そうだったのか、すまんレクシオンが来たってところしか聞いてなかったぜ」

「じゃあ、シーザーっていう人はどうなんですか?」

「シーザーも来てるのか。それはすごいな」

「あの……だからそのシーザーっていう人は誰なんですか」

「ああすまん、シーザーっていうのは、セパイアトップの戦略家なんだ」

 シッドは、フレッドの方向に向き直った。

「レクシオンとシーザーがそろってどこに行くんだ?見当も付かん」

「グランに同盟を申し込むらしいですよ」

「なんだって、グランと同盟を申し込むだと」

「はい、そうですが……」

「あの噂は本当だったのか、これから忙しくなるぜ」

「あの噂って何ですか?」

 フレッドは、噂のことが気になってしょうがない。

「ああ、巷で噂になっていたのだが、セパイアがバルカンに対して宣戦布告する。という噂が流れていてな。ここは、バルカンの領地に近いから、ここらで戦闘が起こるとか言われていたんだ。私にとっては嬉しい事でもあるがな」

 フレッドはそのことを疑問に思う。

「なぜですか?家は燃えるかもしれませんし、さっきみたいに略奪があるかもしれないんですよ?」

「それが一番正しい。でも、戦場から近いという事は、武器の発注も多く来るからな」

「なるほど……輸送費が掛からないからですね」

「だから、私にとっては千載一遇のチャンスなんだよ」

「そうなんですか……だからレクシオンとシーザーっていう人が来たって言ったら驚いていたんですね」

 シッドは武器の手入れをまた始める。


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