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第7話

「昔は、バルカン軍が押し寄せたりして大変だったんだが、今はセパイアの領地になったからうかつに手が出せなくなったんだよ」

「そうなんですか。昔は大変だったんですねぇ」

「まったくだ。自分のみを守るのにも一苦労したからな」

 話していると、男はこちらを向く。

「出来上がったぞ、ほら、ちゃんと渡すんだぞ」

「ありがとうございます。……」

 フレッドは言葉がとまる。その理由を察したらしく、言葉を続ける。

「そういえば、お前らは俺の名前を知らなかったな。俺の名前はシッドだ」

 フレッドは、言い直す。

「ありがとうございます、シッドさん」

「これからも、俺の武器屋をよろしくなと伝えといてくれ」

「はい分かりました。ではこれで失礼します」

 フレッド達は外に出ると、村の入り口のほうから悲鳴が聞こえてきた。フレッドは、ミツバの手を引き、入り口に向かう。そこには、悲惨な光景があった。

 村人が3人、剣に斬られたような跡があり、亡骸と化しているのである。その目の前には、バルカン兵7人が立っていた。

 悲惨な光景を見てフレッドは息を呑む。その時バルカン兵の1人がフレッド達を見つける。フレッド達はすぐ隠れたが、隊長に報告したらしくこちらに向かってくる。

 あきらめて、バルカン兵の前に出ると、4人に囲まれていた。フレッドは、残りの3人はどうしたのかが気になって仕方がない。

「お前ら、早く氷鉱石を出せ」

「なんですか、それ」

「とぼけるんじゃない、この村の交易品だろ。それともあいつらみたいになりたいのか?」

 1人はさっき殺した村人を指差す。そして残りのバルカン兵は剣を抜く。それを見たフレッドも剣を抜き言い放つ。

「なぜバルカン兵は、罪も無い人たちを殺すんですか」

 そして後ろを振り返る。

「ミツバはちょっと下がってて」

 フレッドは、バルカン兵に向き直る。すると、隊長らしき声を上げる。

「なぜなら、それがグルト様の望みである。島統一のためだからだ」

 隊長はフレッドに向かって、剣を振る。フレッドは数歩下がって避け、反撃しようとするが、バルカン兵の第二波、第三波の攻撃を避けるだけで精一杯で反撃する余地も無い。


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