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第54話
「フレッド話がある。ちょっと聞いてくれないか?」
「なんだクロフォード、降伏しようってか」
「違う。大将同士一騎打ちで決着をつけようという提案だ。どうだ受けるか?」
「なぜ、こんな優勢の地位にあるというのにわざわざ負けの確率が上がるようなことをしなければいけないんだ?」
「怖気づいたのか? それは、大将としての名が泣くぜ」
クロフォードは分かりきったような挑発をする。
「そこまで言うのなら受けてたつぜ」
「フレッド様、どうしてそんな挑発に乗るんだ」
「そうよフレッド、挑発に乗らなくたって勝てるじゃない」
ジャックやミツバがそれぞれフレッドを諌める。しかし、フレッドから帰ってきた答えは先ほどと同じだった。
「ああ、そうだろうな。それでも俺は一騎打ちを受けて立つぜ」
「どうして? そんなことして意味はあるの?」
「意味か……」
すぐにフレッドの口から答えが出てきた。
「まずは、自分の腕がどのくらいか知ること。それに矢の無駄遣いを押さえることだな」
「そんなことのために負ける確率を上げるの? 腕を知るなら、カイザーとかジャックとかとやればいいじゃない」
「それじゃあ、相手が本気かどうかが分からないから嫌なんだ」
フレッドは剣を抜き、クロフォードと対峙する。




