第19話
「レクシオンさん行っちゃったね」
ミツバが呟いた。フレッドは頷きながら言う。
「レクシオンさんには助けられてばっかだったからな。今度会うときはレクシオンさんに助けられないように強くならなくちゃ」
フレッドは振り返り言葉を続ける。
「で、ミツバ……リオーネに着いたんだから新しい武器とか欲しいから買い物に行こうよ。ここならすごく町もにぎわってるしいい武器とかが売ってると思うんだよね」
「うん、分かった。私もアクセサリとかが欲しいもん。行かないという手はないよ。さ、フレッド行くよ」
そう言うと、ミツバは階段を勢いよく駆け下りていく。フレッドもミツバの後を追い階段を降りた。
5分後、フレッド達はリオーネの街中にいた。先ほど城に行くときも見たが、他の町と比べ、2倍程の人であふれていた。
「フレッドこっちに来てよ、これ似合うかな?」
「フレッドに似合うもの見つけたよ、こっちに来て見てよ」
フレッドは、前回ケイロンにいたときと同じような言葉を耳にした……が、しかし1つだけ違っているところがあった違ってるというか、抜けていることがあった。それは……
――ナルのことについて話さなくなった――
ということだ。
「これは村長さんに買ってってあげようよ」
などと前は言っていた。しかし、今はそんな言葉は一言も出さない。どうしてかを聞こうとしたいが
(前と同じように明るいからな、話しかけて落ち込ませても悪いし……)
天を見て考える。あれこれ考えても仕方ないと思い声を掛けようと前を見る。すると、ミツバは人ごみの向こう側に行っており、フレッドの方向に向けて手を振っている。
「おーいフレッド何やってるの? 早くおいでよ」
「分かった。今から行くから待ってて」
フレッドは思っていたことを心の中に閉まい、ミツバに向かって走り出した。




