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第12話

 次の日の陽が沈む頃、フレッド達はナルに到着したのである。

「ここがフレッド達の村のナルか……何にもないけどいいところだな」

 フレッドが声を上げる。

「だけどここの人達は、町のほうがものがあるから良い。とか言ってますよ」

「それは多分、町の面倒臭さを知らないからだと思うんだが……」

「それはこっちだって一緒ですよ。ないことのつらさを知らないからだと思いますが……あ、それとこれから村長に紹介するので付いてきてください。すぐそこにあるので手間は取らせません」

「それはありがたい。ついでに今日の宿も取らしてくれるか?」

「と言うかここに宿屋なんてないですよ。この少し先に在るところかケイロンで済ましてしまいます。立てても儲からないと言うのが1番の理由ですけどね」

「じゃあどうすればいいんだ?」

 レクシオンは困ったように腕を組む。フレッドは1ついい案が思いついたので言ってみた。

「あの赤い家が僕の家です。もしよかったら僕の家で泊まりませんか? 狭くて悪いんですけれども」

「それはありがてえ。そうさせてもらうぜ。それで早く村長のところに行こうぜ」

 その後ろで黙ってシーザーが頷く。それを見てフレッド達は村長の家へと向かった。

「おお、フレッドかちゃんと貰ってきたか」

「はいよ、爺さんが言ってたのはこれでしょ」

 フレッドはシッドから貰った武器を渡す。

「これじゃ、ワシの求めていた武器は……ところでフレッド後ろにいるのは誰じゃ? うーむ、どこかで見たことあるような気がするんじゃが」

「この人たちは、カルトで出会ったセパイアの将でレクシオンさんとシーザーさんです。これから2人はグランと同盟を結びに行く途中なんです」

「そうか、分かった。レクシオン殿、シーザー殿、フレッドとミツバを助けていただきありがとうございました。ところで今日止まる場所はあるのかい?」

 村長はレクシオンとシーザーに向かって頭を下げる。レクシオンも礼を返し言う。

「今日はフレッドの家に泊まることになったので大丈夫です」

「そうか、それで1つお願いがあるのじゃが……聞いてもらえんじゃろか」

「願いって何ですか?」

「そのグランとの同盟とやらにフレッド達を連れてってほしいのじゃが」

「そんな事だったら喜んで承諾いたしますよ」

 レクシオンはフレッドの肩を叩く。

「そういう訳だ。これからもよろしくな」

「はい、よろしくお願いします」

「じゃあフレッドの家に行こうぜ、腹が減っちまった」

 そう言われたので、村長、ミツバと別れを告げフレッドの家に行った。フレッドの家では、レクシオンとシーザーからいろいろと聞いた。

 そして次の日、フレッド達はグランの首都トランに向けて出発したのである。

「フレッド気をつけろよ。トランは今荒れてるからな、何が起こるかわからないぜ」

 と、出発前に注意を受けていた。マイクを行きたかったらしいが、

「手伝いがあるからいけない。今度話を聞かせてくれ。あとトランの交易品も買ってきてくれるとありがたいぜ」

 とか言っていた。しかし、すごく悔しそうな顔だった。

 昨日聞いた話によるとトランはナルから歩いて3日ほど掛かる場所らしい。そして、グランはもともと小国だったのだが他の国を陥れるなどの行為を行い勢力を伸ばしてきたのである。しかし、そのつけが回ってきたのか3年前に大規模な反乱が起こったのである。その反乱が鎮まったのが少し前らしく、今は治安が荒れているらしい。


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