第11話
そして3日後、フレッド達は問題なくバルカン領を進み、ケイロンに着いたところであった。そこでレクシオンが声を上げる。
「ここが、バルカン最大の貿易地であるケイロンか……さすが最大の貿易地と呼ばれるだけあって町が人でにぎわっているな。多分、ここがバルカンの資金源になってるんだろ」
レクシオンはシーザーの方向を向く。するとシーザーも頷いた。
「ああ、そうだろ。だから戦いになった時ここを落とせばバルカンの戦力ががくんと落ちるはずだ」
しかし、シーザーは腕を組む。
「しかしどうやって落とすかが問題だな。城門はないにしろ敵もここを死ぬ気で守ってくるはずだからな」
「そんなの力攻めをすればいいじゃん」
「それで落としたとしてもこちらの被害が甚大だ。しかもここはリオーネから遠い。だから、こちらの援軍が来る前にバルカンの援軍が来てここを取り返させられるだろう」
フレッドは聞きなれない単語を聞いたので質問する。
「すみません。リオーネって何ですか?」
「ああ、リオーネはわが国の首都だ。カルトから1週間ほど歩いたところにあるからな。今度来てくれれば案内するぜ」
「そうですか。では今度、行かせてもらいます」
「そうか、分かった。それで、リオーネに来たときは城に来て俺の名前を言えば俺に会えるぜ。俺が出かけてなければな。その時はシーザーの名前を言え。それでいいよなシーザー?」
レクシオンはシーザーの方向を向く。フレッドはシーザーの方向を向くと黙ってうなずく。
「ああ、そういうことだから、安心して来いよ。そしてこんなところで時間を食ってる暇はないからな、出発するぞ」
そう言い、グランへと続く出口へと向かっていった。しかし、出口で事件が起こった。
「ちょっと待て、貴様ら」
そう言われ振り返ると、パブロやリクと似ている格好をした人がバルカン兵6人を率いて立っていた。
「何ですか?」
フレッドは答える。
「お前らには興味がない。俺が言ってるのはその奥の2人だ」
と言いレクシオンとシーザーを指差す。
「なんだお前、俺が何かしたとでも言うのか」
レクシオンが叫び、体を前に乗り出す。
「そうじゃない、そうではないが……そこの2人が犯人に似ていたからな、気になったんだ。すまないが少しだけ協力してくれないか?」
「協力ってなんですか?」
「持ってる荷物だけ確認させてもらう。さきほど強奪事件があってな武器屋で起こったんだ。取り逃がしたらなんか言われるからな」
「分かった。フレッド達はそこで待ってろすぐ終わるからな」
レクシオン達はバルカン兵についていった。5分後さきほどの人と一緒にレクシオン達が帰ってきた。
「私はバルカン騎士団所属のアレンだ。協力感謝する」
「さあフレッド、ミツバ行くぞ」
レクシオンはそう言うと足早に歩いていく。ケイロンから離れたところでミツバは質問する。
「あの、大丈夫だったんですか荷物の検査」
「何がだ? 何も持ってないんだから大丈夫だろ」
「だって、同盟を申し込む時、誓紙が必要だと思うんですが……」
「なんでそれが見つからなかったかって? それはな……」
そういってミツバに近づく。そして、手に持ってる荷物から1通の手紙を取り出した。
「え……いつの間に入れたんですか」
「この町に入る前に入れたんだよ。フレッドに入れても良かったんだけど、もしフレッドもさっきの荷物検査を受けていたら見つかっちゃうだろ」
「だけど黙って入れるのはひどくないですか?」
「悪かったなミツバ、これで危ないところは全部過ぎた。助かったぞミツバ」
「まあ、必要なことだったから良かったんですけど。あと……早く出発しましょ」
そういうと、皆はそれぞれの目的地に向けて出発した。




