第1話
オラクル諸島、ここは13の島々に分かれており、それぞれの島で発達している技術が異なっている。
その最西端にあるアムル島では、グラン、バルカン、セパイアの3つの国が島全体を自分の領土にしようと日々戦争を繰り返していた。
3つの国の国境にはさまれているナルという村がある。この村は、5年前の戦乱で3カ国同時に戦闘が行われた場所であり最大の激戦地となった場所である。ここは一時焼け野原になっていたが、村人達が自分の村に住みたいと自分自身の手で村の復興を始めたのである。
その村のはずれの高台で2人の少年が戦っていた。
「さすがフレッド、剣の腕は凄いな。しかし俺も負けはしないぜ」
赤い服を着た少年が槍を突き出した。しかし、フレッドと呼ばれた青い服の少年は剣で槍をなぎ払う。
フレッドは、ナルにすんでいる16歳の少年であり、5年前の戦乱で両親を亡くしてしまった。その後、町の復興が終わった後に、村の戦士で父の親友であったカーンと共に武器の扱い方の鍛練を行っていた。
この剣は昔、フレッドの父が使っていた大剣である。
「だけどマイクも槍の腕はすごいよ。これだったらカーンさんとだって互角に戦えるんじゃない?」
「それは、多分無理だよ。前に何回か1対1で戦ったけどコテンパンにされたからな」
フレッドはマイクがやられているところを想像してみた……なるほど目に浮かぶな……と考えていた。
今はマイクに集中しないといけないな……と思い、ふと前をみると目の前に槍があった。フレッドは一瞬驚きひるんだが、すんでのところで避けた。
「なに空を見ながらニヤニヤしているんだよ。そんなに余裕があるなら俺の槍捌きぐらい簡単に見切れるだろ」
「そんなことはないよ。でもいつまでもマイクに攻撃させてると面倒なことになるからこっちから攻撃させてもらうよ」
フレッドは、マイクに向かって力任せに剣を振り下ろす。マイクはひらりとバックステップでかわす。マイクの立っていた場所からドコンという音がなった。剣を引き抜こうとするが、抜けないので剣先を見る。すると地面に食い込んでいた。
「フ~、危ねえあんなもの食らったらひとたまりもねえよ」
「外したか、でもまだ僕の攻撃は終わってないよ」
フレッドは地面に食い込んでいる剣を引き抜き、もう一度マイクに向かって剣を振り下ろす。
またドコンという音が鳴る。2度……3度……何度も繰り返す。その度に、ドコンという音が鳴り地面に穴が開く。
そして、何度目かもう分からないぐらいの回数になっていた。
マイクは先ほどと同じように避ける。その時、避けた瞬間に妙な違和感を感じた。それは考える間も無く分かった。
妙な違和感……それは先ほどと違って隙が大きすぎるのだ。勝利を確信したマイクは地面を蹴る。
しかし数瞬後マイクの目の前に映っているのは土の色だった。一瞬何が起こったのかが理解できなかったが、すぐにフレッドの方へ向く。すると、フレッドは剣を構えて目の前に立っていた。




