第一話 この世界は
自分の思いつくままに書かせていただいていますのでもし気分を害させるような点がありましたら申し訳ありません。
また、誤字脱字に関してもご了承下さい。
ここは《魔界8層》のノアールの村、《魔界8層》とは俺たちが住む世界の名前だ。
ちなみに階層で表されているのは文字通り世界が上下に造られており、上から《魔界1層》そこで生き残れなかったもの達が徐々に下の階層へと落ちてくる。
ということで《魔界8層》は魔界の中でも2番目に弱者が集まる世界なのである。
そんな弱者の世界で父と母の3人で暮らす俺は『ミール・クライネル』、勇者に憧れる18歳だ。
「ミールー遅れるわよー」
「今行くよ母さん、もう子供じゃないんだからいつまでも朝起こさなくても大丈夫だって」
俺はいつまでも子供扱いする母さんに向かって苦笑いを浮かべながら話す。
そこへ
「子供じゃないならもっと早く起きて起きて朝食の一つでも作って置いて欲しいものだな」
いつも通り父さんが顔をボコボコにされた状態で朝食の準備をしている。
母さんは身長170センチほどで赤い髪に赤い瞳をした人で周りの母親を見てもかなりの美人だと思う、そのため父さんはいつも母さんの心配をしてウザがられている。
まぁ母さんの腕っ節はそこらの男共が束になってかかっても勝てないと思うので心配自体いらないと思うが。
父さんは身長200センチ以上はある大男で青い髪に青い瞳をした人で、何かとあると母さんにいつもしばかれている。
おそらく今日は大切な日だというのに食事の準備をせずに日課のトレーニングに行こうとしてボコられたのだろうが俺は敢えて触れずに席に着く。
「いよいよこの日が来たみたいね、何があってもお父さんと私はあなたの味方よ」
「あぁ、なんの心配もせずに行ってこい我が息子よ」
優しい言葉をかけてくれる2人だが、何があるかというと魔界では全階層共通の行事がある、それは天職の判定である。
それは18歳の歳になると転職の判定を受け、そこから各々の職業や生き方を考える。
もちろん俺は自分が勇者になれることを疑っていなかったため幼い頃から鍛えることを怠らずに生きてきた。
そんな俺が待ちに待った天職判定の会場に来た。
会場に着くと自分も含めて7人が判定を待ち、村のほとんどの人がまだがだかと見守っていた。
小さい村なので判定を受ける人数も少なくすぐに終わるだろうが村の一大イベントなのだ。
そんな中目に入ったのは、
ウォシル・ベスタ、ベール・カイン、カシア・アレクの3バカとスレイ・インクライラの4人だ。
4人もこちらに気づき近づいてくるとまず、ウォシルが俺に嫌味を言いベール、カシアが続いて笑う。それを怒りながら止めに入るスレイといういつもの形になった。
「よぉ、勇者様〜今日は運命の判定の日だな、まぁ判定なんか受けなくてもどうせお前は大した才能はないだろうけどな」
「「ぎゃはははは」」
「もう、あんた達こんなところまでいい加減にしなさいよ!今日は大事な日なんだから、ミールも気にしなくていいからね!」
「あぁ、スレイありがとう。俺はいつものことだから気にしてないから大丈夫だよ」
そう言って笑うとスレイはなぜか少し頬を赤くして俯く。
「ミールがいいならいいけど」
そんなやりとりの最中に王都から来た判定士がやってきて早々に言う。
「静粛に!今日は皆が自分の人生と向き合う最初の一歩目となる、そんな中に立ち会うことができることを光栄に思う、いかなる天職だろうとも神から与えられた職に意味なきことはないということを胸に留めこの儀に臨んでくれ」
要するにどんな天職でも落ち込むなよってことか、と心の中で思う。
「では始めに…」
こうして天職の儀が始まった。
更新スピードは遅めとなってしまいますが出来る限り早く書きます!