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第一話 俺、絶好調なのか?

らぶえっち、いたしております。12歳以下のおこちゃまは、ページ戻ってね。

     


 火照る体にシャワーを浴びて、俺はゆっくり部室に向かった。

 篠崎陽介 18歳 自称イケメンサッカー少年。

 とすぐそこで悩める少年A に出会う。

「陽介、俺最近、ヤバいんだわ。」

って、どうしてって聞くだろう?

「なんだか寝ても覚めてもミキちゃんの事ばっか考えちまうんだよね〜」

つまりはさ、

「はいはい、恋煩い?のろけ?ごちそうさまです。つき合ってんだからそんなもんじゃねぇの?」

俺は無造作に部室に入る。

「ういっす。」

相変わらず埃っぽいこのお部屋。

「それだけじゃなくてさ。」

阿部氏はしつこく食いついてくる。

「なんて言うのかさ、この、若い情熱を。」

身悶えるなよ、こんな所で・・・・・

「爆発させたい訳よ。」

まあ、言いたい事は分かるぞ。だって俺たちお年頃だからな。

「だからさ、相談のってよ、陽介。お前彼女いるって噂じゃん?」

「人の事なんかどうでも良いだろ。それより良いんじゃネェの?いたしても。彼女だってその気あんでしょ?」

「でもさぁ、彼女初めてっぽいのよ。」

彼は頬を膨らませた。ガキか、お前は。俺はミキちゃんのほっそりした足と、なんだかいつも濡れているような唇を思い出した。

「誰でも初めては有るだろが?」

真っ昼間のラブホ街を男と手を組んで歩く彼女を知っている、そんな思い出を俺はきわめて忘れる事にした。当人同士の問題だしな。

「つき合ってんだし、正常な高校生ならありでしょ。手ぇ出さないでいるとインポヤローだと思われるだけだし。」

嘘か本当か、初恋に悩む少年は、唸る。しかもしつこい。

「う〜〜」

俺はバッグの中から “ダーダン” というスポーツマッスル系男の子の読み物雑誌、というのを出した。

 これ、毎回テーマが同じで(逆三角、とか、腹筋、とかスリムとか、見せボディとか)マンネリなんだけど、買うのが止められないんだよね。きっとあれだ、女の子がファション雑誌買うのと一緒だな。

 ページをめくる俺に、阿部氏

「陽介は」

って、マジ、しつこい。自分で考えろ。俺の頭を使うんじゃねぇ。それに、さっきから周りの奴らが興味津々で聞き耳たててんのがわかんねぇかなぁ。

「溜まんない訳?」

そう来たか。

「まあね。」

「もしかして、全然おっ起たない方ですか?」

ってお前、そんな事ねぇだろう。そんな済まなそうな顔するなよ。むしろ反対だって言うの。俺はため息をついた。もう、言ってやれ。

「俺にも俺の悩みが有る訳。俺の場合トレーニングして疲れるだろ?で、そのあとしっかりクールダウンなんかすると、反対にやりたくなってしょうがなくなるんだよ。疲れてでかくなるなんて、おやじみてぇだ。」

「つうことは、何ですか?今陽介は、やる気満々??」

違うよ!!ここで引くなっ!!俺にその趣味はない!!全く。そんな言葉を俺は飲み込んだ。クールダウンが終わってしばらくしてからの事だぅて言うの。

「俺の意思とは関係なく、起っちまうってことだよ。」

するとなんだかそばにいたエロ眼鏡の透が

「陽介、バイアグラの話か?」

と来たもんだ。

「いや、そうじゃなく、こいつ、その気もないのに起つらしいから。」

「発情期?馬並み?」

お前なぁ・・・・。とその時だ。

「馬鹿だね。」

・ ・・・・。その声は、部屋の奥から聞こえて来た。聞き間違えるはずは無い。野口朝香。サッカーのコーチの妹で、なんちゃって、マネージャー。学年一の秀才でジャージの似合う女子ナンバーワン。その眼鏡の奥で両の目がきらりと光った、気がした。


               ひみつのひ   つづく




どこにでもいそうなお年頃の少年のお話です。熱中する趣味も有り、悪友との仲も良ろしく、今時らしいルックスでクールに構えていて。そんな“傍観者的彼”なのですが、自分の恋愛には不器用に生きています。




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