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最低男とダメ女  作者: みずき
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第八話「健全な朝」






 ふわーあ、と大きく欠伸をすると、隣でパンを齧っていた文目にも伝染したらしく、ほわほわあふうとオリジナリティー溢れる欠伸を披露された。昔に比べれば随分と大人しい欠伸なんです。小学生の頃はティガレックスの咆哮みたいだったのになあ。しみじみ。

 ところで。

 文目は低血圧ゆえ朝というものに非常に弱い。今もパンを食べながら机の一点をぼうっと眺めている。咀嚼は五秒に一回というくらいの遅さで、嚥下するまでには一口につき一分近くの時間を要するほどだ。歯磨きや洗顔は俺が付き添って手伝ってあげているけれど、それでも着替えの時にはきちんと意識が覚醒していることの方が多いかな。

 ちなみに、この状態の文目には何をしても反応が返ってこない。よくて「ん」と首肯するくらいだ。しかも意識が覚醒する頃には全て忘れているというのだから都合が良い。されるがままというわけだ。げへげへ。

 とは言え、いやいや、俺はそんな彼女の隙につけ込んで卑猥なことをしたりはしないよ。マジマジ。まあ、いつまで経っても意識が起きてこない時は着替えさせてやるけれど、その場合はたとえ俺が彼女の裸体を目撃することになっても仕方がないというものだろう。ほら、一応は彼氏だし問題ないよね。まじまじと眺めて、たまに抱き着いて抱き締めて、キスしたりもして、身体を触ったりするのも別にいいよね。

 そういうことなので、現在お触りタイムです。好きな人の身体に触れるって、なんでこんなに充足感溢れるんだろうねえ。

 ちなみに文目はBである。彼女のプライドのためにどの部位のことなのかは割愛するが、悲しいかなA寄りのBなのであった。本人は気にしていないフリをしているけれど、風呂に入りながらマッサージ的なことをしていることも含めて俺は知っている。いやあ、文目ちゃん超健気。そこが可愛いよね。

 うん、でもほら、大事なのは形だからさ。胸を張って頑張ろうぜ。胸を張って!

 そんな朝でした。続きはWEBで。






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