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神城学園とは小中学生の義務教育を終えた中で『天才』だとその学校の先生方に判断されたほんの一握りの生徒だけが通うことを許された特別な学校の事である。
『天才』
中には自分は天才ではないと勘違いする生徒も存在するのだけれどこの学校でいう天才とは学力が高い人間の事を指すわけではない。 天賦の才能を持ち合わせた生徒の事を指している。
といっても学校側で測る能力は大きく分けて二つだけである。
そのため、自分の能力を何処まで応用出来るかが順位をあげる鍵となるわけだ。
こんな学校に放り込まれた身としては全くもって迷惑な事である。
学ばない俺としては今すぐにでも、この学校をやめてやりたい気分だけれどそんな事をしてみろ。 親になんて言われるのかわかったもんじゃない。
そしてどうせ最終的には笑顔で此処に戻されるのがオチだろう。
因みにこれは脱走した先輩の体験談なので強ち間違いでは無いのだろう。
俺の親も間違いなく、この方法を取るだろうし。
本当に才能があるというのならもっと何かこう色々と出来ないものか。
今日もこうしてまた俺の時間の無駄となるであろう自問自答が始まるのだった。
『神城学園高等部』