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六階(気付いた時が始まり)

六階(束の間の休息)


光る階段を登って行った二人は、数分で天井まで辿り着く事が出来た。階段の当たる天井部は、階段と同じく光を帯びている。


「この天井。さっきの壁みたいにすり抜けられるわよ。友気、先に行って。」


先を登っていた愛華が、友気に道を譲る。彼女の額には汗が滲み出てきている。


「うん!…はぁはぁ。愛華も早く来てね。」


呼吸を荒くした友気が愛華にそう言い、先に五階を後にした。友気は愛華と違い、身体中から汗が溢れている。友気が無事に姿を消した事を確認して、愛華も再び階段を登り始めた。


「お疲れ様でしたぁー!」


六階に辿り着いた二人の耳に、爽やかな声が抜けて行く。


「え?」「はい?」


二人は六階の光景を見て、呆然としていた。

何処までも続く爽やかな青空。その空と同じく広大な草原。草原の中にはポツポツと木造の小屋が有り、家々を繋ぐ様に美しい川が流れていた。水面に太陽の光が反射し、友気達は僅かな眩しさを覚え、目を細める。


「さぁさぁ、食事の準備も整っていますよ。今日は宴会ですから。」


草原には友気と愛華の他にも、僅かな数の戦士達がいた。本当に僅かの…。ざっと数えた所で、十人程の戦士しか見当たらない。そして、此処で戦士達を待ち構えていたのであろう、赤い手拭いを頭に被り、上半身に青い半纏、下半身に花柄のもんぺを着た女性達が、此処まで来た彼等を満面の笑みで出迎えている。その女性達の服装からは、一昔前の日本人の様な印象が感じられた。


「あの、此処は?」


愛華が、先程から自分達に話し掛けている、一人の女性に尋ねた。


「此処は六階で御座います。そんな事より、ささ、此方へ。」


女性は愛華の手を取り、半ば強引に歩きだした。呆然と景色を眺めていた友気もそれに気付き、慌てて愛華の後を付いて行く。


「六階って…。」


愛華は手を引かれたまま、上空の青空を見上げ、小さく呟いた。


(此処が最上階?いえ、そんな筈は無いわ。この美しい青空にも、きっと何か秘密が…。)


「七階に続く階段は何処にあるんですか?僕達は七階のお姫様を助けないといけないんだよ。」


友気の素直な疑問に、半纏を着た女性は笑顔で応える。その間も、彼女は足を止める事は無かった。


「その件に尽きましては、お食事でも取りながら、ゆっくりと御説明致しましょう。」


(取り敢えず着いていくしか無いみたいね。悪い人では無さそうだし…。)


友気達は大きな疑問を抱きながらも、女性の後を素直について行く事にした。


六階(気の乗らない宴)


「二名様ですね。長旅、お疲れ様でした。空いている席にお掛け下さい。」


「………。」


その光景に、二人は目を見開いたまま立ち尽くしていた。二人の眼前には、十メートルは有る長机が二つ並べられており、その左右に沢山の椅子が等間隔に配置されている。机も椅子も木製の手作りの様だったが、形状に不自然さや歪等は無く、何処か清潔さする感じられる美しい物だった。長机の上には様々な色彩を帯びた料理が並べられており、食欲を誘う匂いが辺り一面に漂っている。


「どうした!?こっちにおいでよ!旨いよ、これ!」


青空の下、競う様に料理を口に運んでいる戦士達。その中の一人。緑色の甲冑を着た細い男が、立ち尽くしている友気達に声を掛けた。


男の兜は無造作に地面に転がっており、人の良さそうな色白の顔が、太陽の光でよく映えて見えた。


「愛華。行こ!」


「うん!」


友気と愛華は目を輝かせながら、男の対面の席に座った。


「…こ…で…全員…?…今回…少な…。」


遠くで話ている、使用人の雰囲気を持った女性達。その会話が僅かにだが愛華の耳に届いた。他の戦士達はと言うと、目の前に出されたご馳走でそれどころでは無い様だ。余程腹が減っていたのか、狂気すら感じる勢いで料理を口に運んでいる。


(今回は少ない?今、彼女はそう言ったのかしら?)


辺りを見回す愛華。確かに、用意された椅子には五分の一程度の人しか座っていない。


(生き残った人はこれだけ?いえ…良男さんが直ぐに来る筈だわ。…ん?)


「友気?食べないの?」


料理の前で何もせずに座っている友気。何処か様子がおかしい。


「…良男さんが来たら、一緒に食べようと思って。…別にお腹も空いて無いし。」


「…そうね。」


椅子に座るまでは目を輝かせていた二人だったが、いざ机に並べられたご馳走を目の前にすると、良男の事が気掛かりになり、料理に手を伸ばす事が出来なかった。良男は今、命掛けで戦っているのかも知れない。それなのに自分達だけ…。二人はそう思っていたのだ。


「皆様!よくぞ六階まで起こし下さいました!わたくし、この村の村長のメロと申します!」


一人の女性が二つの机の間に立ち、歩きながら話し始めた。服装は他の女性達と同じで、赤い手拭い、もんぺに半纏を着ている。


(村…なの?)


「此処まで来れば最上階まで後少しです!一旦この村で休息をとり、それから最難関である七階を攻略するのが良いでしょう!私達、村の者達はあなた達を歓迎致します!」


「おー!そうだな!」「確かにそうね!」「一日ぐらい休まなくては体力がもたんからな!」


戦士達は一様に村長の言葉を聞き入れた。


(え?ダメだよそんなの。一日でも早くお姫様を助けないと。)


「ダメ…。」「上の階に行く方法を教えて下さい!」


友気の声をかき消し、愛華が村長に尋ねた。すると村長は少し困った顔をすると、直ぐに笑顔を作り直し応えた。


「残念ながら、それは私達にも分からないんです。申し訳ありません。ですが、この村の何処かに上の階に続く階段が有るのは確かな筈です。ですから、皆さんでゆっくり探すのが最良かと…。この階には敵も少ないですし…。」


「…少ない?」


友気がその言葉に反応した。


「その件に尽きましては、後程、それぞれの部屋にて担当の者が御説明致しますわ。どうぞ、今はお食事をお楽しみ下さい。」


模範的な美しい一礼をした後、村長は机の周りから離れて行った。そして彼女は、少し離れた位置にいる女性に何やら耳打ちをすると、笑顔で此方を見ている、その他大勢の一人に成り下がった。


「どんどん食べて下さいね。」


先程、耳打ちをされた女性が、愛華が少し目を離した隙に、何処からか大量の料理が盛りつけられた大皿を運んで来て、友気と愛華の間から机の上に置いた。


「どうしたんですか?沢山食べて良いんですよ?まだまだ料理はありますからね。」


爽やかに言い放つその女性に、愛華と友気は少なからず違和感を覚えた。作り立てと思われる良い香りを放った料理が、友気達の食欲を乱暴に駆り立てる。しかし、最後まで二人がそれを口にする事は無かった。我慢をする事は苦痛では無い。二人はそんな事より、本当に良男を心配していたのだ。

しかし、宴会の間に良男が姿を表す事は無かった。


六階(生きる為のルール)


「本日は此処で休んで下さい。」


食事を終えた(二人共何も食べていない)愛華と友気は、一つの小さな建物に案内された。木造で出来たそれは、建てられてからそこまで時が経過していないのか、ニスを塗られた壁がテカテカと光っており、壁面や天井を繋ぐ梁からは、精巧な美しさが感じられた。


「どうぞ。」


案内の女性が扉の取ってを引き、二人に中に入る様促す。


「うわぁ、綺麗な部屋だねぇ。」


自然と零れた友気の言葉。それには愛華も同意見だった。建物の内部は十畳程の一つの部屋となっており、外から見るよりも僅かに広く感じられた。部屋の中には、見ただけでその柔らかい感触が伝わる様なふかふかの絨毯と、同じくふかふかの二つのベッドが設置されている。


「普段は一人一部屋なのですが、どうしてもと言う事で、急遽、ベッドを一つ追加させて頂きました。」


「お姉さん!ありがとう!」「ありがとうございます。」


笑顔で説明する女性に、二人は同じく、笑顔で応えた。しかし、その笑顔も直ぐに引きつったものへと変化する。


「それでは、お二方の気になっている[敵]について御説明させて頂きます。」


(敵…。嫌だなぁ。この階にはどんな怪物がいるんだろう。)


友気は大きな不安から、常に笑顔で話し続けている女性を不気味に感じ初めていた。


「この階には大蜘蛛と呼ばれる生き物がいます。」


「蜘蛛…ですか?」


愛華が眉間に皺を寄せて質問する。


「はい。私達、人間と同程度の大きさの蜘蛛です。その蜘蛛は高い知能を持ち、人間を食します。」


「………。」


黙っている二人に、質問が無い事を察した女性は、笑顔のまま説明を続ける。


「大蜘蛛は獲物を見つけるとまず、身体から生えた沢山の足で人間を攻撃します。足の先は鋭利な爪が生えており、そこには麻酔性を持った毒が塗られている為、爪で傷つけられた人間は、直ぐに身体の自由が奪われてしまいます。…そして、動けない人間を糸でぐるぐる巻きにし、足からゆっくりと食べて行くそうです。その間、人間達は麻酔の効果がきれても、糸により身動きが取れず、意識を保ったまま痛みに耐えながら死んで行くのです。」


(この人、何かおかしいわ。分からないけど、何か話し方に違和感がある。)


「ど、ど、どうしたらその大蜘蛛を倒せるんですか?」


愛華の考えをよそに、友気は震えながら尋ねた。


「倒すなんて事は考え無い方が無難です。あの俊敏な動きの前では、人間達は戦う事も逃げる事もままなりません。ですが…。」


「ですが?」


「この村には彼等に襲われない為の幾つかのルールが存在します。それらを守って頂ければ、まず間違い無く、大蜘蛛に遭遇する事は無いでしょう。」


愛華と友気は目を輝かせ、続きを話す様、表情で訴えた。


「一つ、夜は小屋の外に出ない事。…大蜘蛛は夜行性です。昼間は外に出ても問題は無いですが、夜は危険です。

二つ、村の北の外れに有る洞穴には、昼でも近付かない事。」


そこで女性は村の地図を懐から取り出し、二人に見える様に壁に貼り付けた。それは簡単な地図だった。草原に幾つかの家、一本の川が描かれており、北の外れに赤い丸印が書かれているだけの物だ。


「此処は大蜘蛛達の巣になっており、大変危険です。昼間でも近付く者は容赦無く襲います。ですので、此処には絶対に近付かないで下さい。

三つ、それでも万が一、大蜘蛛に遭遇してしまった場合は、身体を石の様に固め、出来るだけ動かないで下さい。大蜘蛛は通常の蜘蛛とは違い、余り目が良くありません。ですので、暗闇で闇雲に逃げる行為は格好の標的となります。その場でじっとしていれば、風景の一部だと認識され、襲われない事が有るそうです。…以上が[敵]についての説明です。何かご質問は御座いますか?」


「夜は家の中にいれば安全なんですか?蜘蛛は家には入って来ないの?」


友気の頭に真っ先に浮かんだ質問だった。臆病な彼らしい、良い質問だ。


「はい。草原の建物は、大蜘蛛の嫌いな匂いのする、特殊な材質で作られており、大蜘蛛が近付く事は有りません。ですので、夜は小屋の中にいれば間違い無く安全です。今まで、小屋の中にいて襲われた事例は有りませんから。…そんなに怖がらなくても大丈夫ですよ。これらのルールを守ってさえいれば、絶対に安全ですから。」


女性の優しい笑顔に、友気は安心感を覚えた。


「じゃあ階段を探せるのは昼だけだって事ですね?分かりました。ありがとうございます。」


愛華も女性と同じく、満面の笑みでお礼の言葉を言った。


「はい。因みに今日は、日没までの時間がそれ程有りません。ですので今日は休み、明日、探索するのが良いと思います。また夕方に食事を持って来させますので、その時は失礼致します。」


「うん!お姉さん!ありがとう!」


「いえいえ、それでは私は失礼致します。どうぞごゆっくり。」


終始、笑顔を絶やさなかった女性は、ゆっくりと小屋を後にした。


六階(探索)


「やっぱりなかなか見つからないね。」


友気が落胆した表情で呟く。


「そうね。でも諦めないでがんばろ!」


「うん!」


村の南側を闇雲に探し続ける二人。小屋を出て階段を探し初めてから二時間は立っただろうか。地図には何も描かれていなかった場所にも、小さな洞穴、背の高い灯台等が有り、捜索はかなりの体力が必要となっていた。何より、他の階と違って六階は広すぎた。塔の外観から見てそれはおかしな事だったのだが、二人にはどうする事も出来ない。それもあってか、未だに二人はそれらしい物を見つける事が出来ないでいた。それどころか、姫を救出に来た仲間達とすれ違う事すら無かった。恐らく皆、今日一日は休憩し、明日から探し始めるつもりなのだろう。二人の頭にもその事はよぎったのだが、良男の存在がそれをさせなかった。少しでも早く階段を見つけたかったのだ。そもそも、この塔に来た目的を考えれば、此処で休憩する何て考えは起こらないのが普通で有る。その事と大蜘蛛の説明について、愛華は違和感を覚えずにはいられなかった。


(休憩は大事だと思うけど、私達はお姫様を助ける事が最優先なんじゃないかな。それに、あの人の説明…日没まではまだまだ時間が有りそう。何か勘違いしていたのかしら?あの人の話し方も何かおかしかったわ。)


「愛華?大丈夫?」


「あ、うん。平気だよ。友気は?疲れて無い?」


「僕は大丈夫!まだまだ探せるよ。」


愛華の頭の中は、様々な疑問で溢れていた。


(友気は何か感じて無いのかしら?)


「友気?」「何?」


幼い純粋な瞳が愛華に向けられる。


「みんなや、この村の女性達で何かおかしいなって感じる事は無かった?」


「おかしい?」


「うん。なんか違和感を感じたとか、なんでも良いんだけど…。」


友気は足を止め、難しい表情を作って考え始めた。


「ううん。なければ良いの。私の気のせいかもしれないし…。」


「あ!」


「何?」


友気は何か思い出したのか、急に大きな声を上げた。


「違和感…かなぁ。ちょっと変に思ったのが、さっきの女の人の話し方。」


(やっぱり…。)


「[人間達]って言葉がちょっと変だなって思ったよ。僕だったら僕達をそんな風には呼ばないかなぁ。」


愛華は友気の言葉で身が軽くなる思いだった。自分の考えは間違っていないのかもしれないと思ったからだ。


「うん。そうよね。私も変だなって思ってたんだ。それに、ここまで来た人達が明日まで休憩しようなんて考えるのも変だと思う…。」


(此処まで来た人達は、沢山の仲間達の死を見てきた筈なんだ…。そんな人達がこんなところで警戒心を失い、休むなんて考えるかしら。)


「みんな何かされちゃった…とか?」


「!」


不安そうに話す友気の言葉に、愛華は目を見開いて驚いた。


「どうしたの?」


「みんなの小屋を覗きに行きましょう!多分だけど、この村の人達は私達に何か隠してる。」


六階(三本の矢)


木製の扉が、愛華にノックされ、乾いた音をたてる。暫くすると、小屋の中から一人の男が出て来た。線の細い男だ。その色白の顔からは人の良さが滲み出ている。その男は、友気達の前で食事をしていた、緑色の甲冑を着ていた男だった。今は甲冑を脱ぎ、薄い布の服のみを着ている。


「おお、さっきの子達じゃないか。どうしたんだい?」


男の顔だけでは無く、声質からも穏やかな優しさが感じとれた。


「……えっと。」


「まぁいいや。上がっていきなよ。」


愛華の心配をよそに、ラフな格好で平然と話ている男。愛華はその姿を見て、安堵の気持ちと共に言葉を失っていた。


「お邪魔します。ねぇねぇ、お兄さん。」


(いさむ)だよ。呼び捨てでいいよ。」


来客が嬉しかったのか、勇は笑顔だ。


「僕は友気。この子は愛華。宜しくね。」


「ああ、宜しく。しかし、君達みたいな子供が良く此処まで来れたね。」


「私も少し信じられないけど、なんとか来れたんです。えへへ。」


愛華も嬉しそうな笑顔を作った。


「勇。どうして勇は階段を探さないの?」


友気が急に確信をついた質問をする。その言葉に愛華は少しドキっとした。


「そうだよね。自分でも良く分からないんだ。この階に着いた時は、一刻も早く、姫様を助けないとって思っていたんだけど…。なんか急に疲れちゃって。」


(疲れた?それだけなの?)


「そんな事言わないで頑張ろうよ!みんなで探せば階段なんて直ぐに見つかっちゃうよ!」


友気が勇の腕を取り、乱暴に上下に揺すった。


「君達は元気だなぁ…。」


完全に第三者になっている勇。何処か様子がおかしい。


「勇。あなたきっと何かされてるわ。それに他のみんなも。だって誰一人、小屋から出てこないんだもん。こんなのおかしいわ!」


「何か?何かってなんだい?」


「…それは分からないけど。」


愛華の表情が曇る。それを見た勇は、愛華に気を使う様に言う。


「愛華ちゃんの言う事を疑ってる訳じゃないんだよ。だからそんな顔はしないで…。でも、君達以外の人達が何かされたとしたら…。じゃあどうして君達は何もされていないんだろう。そうは思わないかい?」


「ほんとだ!どうして僕と愛華は何もされてないんだろう。」


「俺達がみんなと分かれて、小屋に着いてから何かされたって事かな?みんなに気付かれない様に何かするなら、そこが一番やり易いよね。」


「勇。小屋に着いて、村の人に説明を受けた以外には何も無かったの?変な薬とか怪物に飲まされてない?」


「ははは。怪物かい?この階には大蜘蛛しかいないんだろう?小屋に着いてから変わった事なんて…。」「待って!」


愛華が勇の言葉を遮った。


(違う。小屋に入る前からみんなは階段を探す気力を失っていたわ。…薬、薬を飲まされた?)


[今はお食事をお楽しみ下さい。][どんどん食べて下さいね。]


「食事!食事だわ!あの料理に何か入ってたのよ。私と友気はあの時、何も食べなかったもの!」


場の空気が凍りついた。


「……前言を撤回させて貰っていいかな?君達がこの階まで来れたのは当然の結果だったのかもしれないね。」


勇が力無く笑いながら言った。しかし、この結論は三人が導き出したものであり、友気と愛華だけでは辿り着けなかったものである。一人よりは二人。二人よりは三人。…三本の矢とはよく言ったものである。


「ちょっと待ってよ!だとしたら、敵って…。」


「私達は既に会っていたんだわ。…村人よ。」


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