~ウゼーんだよ有象無象共が~
「しかし、レイよ。余にも面子というモノがある。其方の態度では皆に示しがつかなんだ。如何にかならんか?」
「其れはテメェ等に対して尻尾振って媚び諂えっていう、命令か?」
ショウネンの返答に対して広場に居る何人もの武官達の肩に力が入る。少年の頬には冷や汗が流れる。なんでお前はそんなにも喰ってかかるんだと、心の中で叫ぶ。
「レイよ、余を余り怒らせない方が良いぞ。余はコケにされるのがなによりも……」
「弱い犬ほどよく吠える、なーんて言葉はご存知ですかな」
とショウネンがニヤニヤと小馬鹿にしたような感じで、王の言葉を遮る。
「自分の国で、城で、部屋で偉そうにしてたって、お前はなんにも出来やしないだろ。テメェが怒った処でナニが起こるってんだい」
あ、今の別に駄洒落を意識してた訳じゃないからワハハ、と快活に笑うショウネン。
この広間にいる文官武官は非難の声を張り上げる。あの無礼者をっ、処刑だ縛り首だっ、そんなの生温い拷問だ等々。一触即発の雰囲気である。
少年は思う、堪忍してくれれ。国に逆らったとしても苦労するのは俺達なんだぞ、と。
「お前らさ、折角勇者様を召喚したと言うのに何もさせずにただ殺すのかい。呆れて言葉も出ないよ。……揃いも揃って愚か者共だね」
「き、き、き、貴様っ!!」
先程、掴みかかろうとしていた騎士がもう一度ショウネンに詰め寄ろうとする。今度は王も止めはしない。
「黙れよ木偶の坊が。早く家に帰ってママのおっぱいでもチューチュー吸ってな」
「ウグアァーー!!」
其の騎士は怒りに我を忘れたのか、槍を構え、ショウネンを殺さんばかりの勢いで突撃する。
少年は思う。煽り耐性低過ぎるだろうよ……一応、俺らは王様の客人扱いじゃないのか? 其のような人に武器を向けても良いのかよ。
良い訳がない。だが、しかし、少年に対して説明出来る者はいなかった。
槍の鋭い突きが放たれるが、ショウネンは紙一重で回転し、攻撃を避けた。足を引っ掛け、騎士を転ばせた。
騎士は顔面から床に倒れ込んだ。槍はカランと音を立てて騎士から離れて転がっていく。
グッ、とか唸っているが気にせず、ショウネンは騎士の頭の上に腰を降ろした。全て、一瞬の出来事であった。
「で、王よ。此の愚か者をどう裁く?」
愚か者はお前だぁー! と少年は叫びたくて仕方なかった。
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