〜再び見参ってか?〜
PVが二万を超えました。ありがとうございます!
更新は亀ですが頑張ります。
輪廻転成の輪の中で、魂の奔流の中で、吸血鬼であり地球であり宇宙と成った彼の命は、今一度現世へと解き放たれた。
彼は毎日に退屈していた。一度経験したことを再びやらされているのだから仕方がないと言えよう。更に、彼女に出逢えなかったのもまた要因と言えよう。
刺激のない日々に嫌気が刺した。別に誰かの所為でもなかろう。ただ、それが、現代社会の普通であり普遍的な日常なのだから。
ただ、あのような超常現象を体験したのであれば、もう一度願ってしまうのも無理なかろう。今の彼は本当にただの人間なのだから。
自然、創作物へと逃げることになる。ラノベマンガアニメドラマ小説映画エトセトラエトセトラ、彼は此の世にあるありとあらゆる作品を吸収することになった。
勉強に没頭すれば何も考えずに済んだのかもしれないが、彼は前世でも今世でも成績優秀で、テストは九割を超えることが余裕であった為打ち込めなかった。
ゥン!
と風を切るような音と共に、彼の目の前、空中に幾何学模様が浮かび上がる。
彼は失望していた、彼女のいない此の世界に。彼女に出逢えないのなら、余り此の世にも未練などない。
はっ、いいぜやってやる。
彼は所謂、魔法陣の中へ飛び込んでいった。
…………○
陣に飛び込んだ彼は真白な空間にいた。見渡す限りなにもない。其処には誰も居ない。
そう言えば、と彼は思い出す。十何年も前の事、つまりは前世での事なのだが、初めて異能力を手に入れた時も此処に来たな、と。
ふと、違和感を覚え掌に視線を移す。指先から徐々にバラバラになって行く。まるで紙吹雪のように小さな細切れとなって。果たして死ぬのだろうか、と内心ニヤニヤしつつそれを眺めていた。
…………○
「あっあー、テンプレ通りだな」
気付くと、彼は薄暗い部屋に来ていた。目の前には白い服装の女性。年齢は十八九歳くらいではなかろうか。
「おぉ、勇者様!」
勇者様、ね。彼は心の中で呟いた。後ろ振り向けば徐々に小さく成り行く陣。二秒と経たないうち消滅した。
前を向けばもう一人立っていた。あれ、何時の間に?
「勇者様がお二人も居れば安心です!」
とお嬢様然とした女は言う。彼は戸惑う。先程まで俺一人ではなかっただろうかと。
「ささ、着いてきて下さい」嬉々とした表情で女は言う。
女が向かった先は大広間のような場所だった。奥の方には偉そうに座っている王様らしき人物が居る。
はいはいテンプレテンプレ。
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