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〜ん? これが終わりってやつなのか〜

 つまらない退屈だ……嫌な環境だと思っていた、中学生の頃までは。彼女に逢って沢山変わった。カノジョに会って色々代わった。


 先生(かのじょ)に遭って全てが換わる。あぁ(仮)(かのじょ)もいたな。少年は最期にそう思ったのである。あれ、俺の周りに男友達少なく……よりか、いなくね? と。


…………○


 少年が脚を振り上げ、地に下ろす。地面を穿つ大きな音を立てながら。辺りに粉塵を立ち込めさせながら。


 黒の卵は揺るがない。足場が崩れても、なお動かない。宙に浮いている。まるで、その座標に固定されているかのように。


 X軸Y軸Z軸……空間的に……更には時間軸からさえも固定されているかのように。其処に在るのが当たり前で、其処から離れるのが異常であるかのように。


 卵は干渉しない。この世の事象から隔離されている。黒の卵は浮かんでいる。真下には大きなクレーターが出来たというのに。


 突然、空間に裂け目が出来たかのように線が走る。卵を中心として。それは、さながら、眼のようだった。卵は黒眼のようで。


 いや、ようだったという表現は不適切なのかもしれない。その姿形は眼そのものだと断言しても問題はないだろう。


 卵は眼になった。そして、少年を見降ろしている。


 少年は思った。寧ろ好都合だ、と。なぜなら少年には白の世界でカノジョからある能力を貰い受けていたからだ。


「DDD」


 と少年は呟く。空に浮かぶ眼に向けて。


 眼は、少年の視線と交錯すると、ぶるりと震えた。先程まで、決して動くことのなかったあの眼が。


…………○


 少年から先生と呼ばれる女は、人造人間である。ホムンクルスと表現してもさして問題はあるまい。


 女は地球に生存する生物のDNAサンプルを収集し、研究し、合成し、開発する。そうすることで、人類を更なる高みへと連れて行くために造られた。


 だが、しかし。女が完成するまでには莫大な時間や費用、研究者の努力を費やされてきた。人格の構成やら、記憶の改竄などである。他にも色々と、それは語り尽くすにはかなりの時間が要するので割愛するが、あった。


 偶然に偶然が重なり、最早、奇跡と言っても過言ではない程のたまたま(・・・・)であった。




 そのような苦労があったことを少年は知らない、知る由もない。


…………○


 巨大な眼が震えた。そして、ゆっくりと閉ざそうとしていた……徐々に輪郭を曖昧なモノにさせながら。


 眼が閉じるのと同時に、消失した。黒の卵も含めて。そして、女が落ちてきた。少年から先生と呼ばれる女である。


 女は自由落下する。地面に衝突は……しない。少年が抱き留めたから。女には意識がないようで、そのまま、少年に肩に担がれている。


 少年は空を見上げた。星が瞬く綺麗な夜空だった。


 少年はもう一度、脚を振り上げる。降ろす。


 今度は衝撃によってクレーターが出来た訳ではなく、穴が出来た。直径ニメートル程の大きな穴が出来た。


 その穴を上から覗き込めば、底など見えるはずもなく、ただただ暗い闇が在るだけであろう。それ程迄に深いのである。


 少年はその穴に飛び降りた。女を肩に担いだまま。落ちて行く。何処までも堕ちて行く。


…………○


 少年は地球の中心にまで墜ちて行った。最早、人間としての原型など留めてはおらず、溶けてドロドロになっていた。同じように女も。


 少年の意識はマグマに移っていた。そして、元は女の一部であったであろうマグマと混ざり合い呑み込んだ。


 こうして、少年の考えた作戦は成功したのである……ほとんど前段階で片付けてしまっていたが。


 少年は、もう、少年とは呼べなくなってしまった。人としての、人間としてのカテゴライズから外れてしまったのかもしれない。


 もし仮に今の状態……人の形は保っておらず意識の塊のような存在……のモノを少年と呼ぶのは間違えている気がする。


 人は何を以てして人間たらしめるのかなんて、そのような事は分からないけれど……其処に意識、意思が在るのであれば、人間と呼べるのかもしれない。


 だが、しかし、そうは言っても、やはり、マグマになったそれを少年と呼ぶのはおかしい気がする。


 今は少年のことをなんと呼べばよいのだろうか。分からない。全く以て分からない。


 では、こうしよう。かつて少年と呼ばれていたモノということにしよう。


 それは、身体の一部であったマグマの領域を広げた。大人一人分の容積だったマグマは今では爆発的に膨れ上がっている。


 それは、大地に手脚を伸ばすようにして、マグマを進行させた。


 するとどうだろう、世界各地で火山の噴火が起こった。海からも、休火山からも。果ては安定陸塊の大地を引き裂くようにして、噴火が起きた。


 阿鼻叫喚の地上は、最早逃げ場など存在しなかった。噴火は続く。マグマは地上を埋め付くし、生命は全て呑み込まれた。


 しかし、ただ命が途絶えた訳ではない。それと混ざり合い一体化した。


 それ……かつて少年と呼ばれていたモノ……は、地球と融合していたのである。それは地球そのものになったのだある。


 それは次の思考へと移った。

超・展・開!!!!


……分かっていやすから、それ以上は言わんといて下せぇ。







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