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~ロリコン疑惑~

今更なのですが主人公ってロリコンなのでしょうか……?


…………+


 技名を決めるにいたってああでもないこうでもないと口論を繰り広げること数十分。結局、カッコ良いものは思いつかず、『吸血鬼キック』で落ち着くことになった。……安直過ぎない?


「で、なんか分かった事とかはあるか? 俺としては元の居場所に戻れることを希望するぜ。なんたって、こうも色のない世界だとだんだん気が滅入ってくるんだ……」


 音も色も……なにもない。あるのは俺、そして(仮)。非日常的な出来事を経験するだけで人間の精神とはいとも簡単に不安定になるんだなぁ、と思った。あ、俺はもう『人間をやめるぞぉ』って感じなのかな? なんて。

 既に頭はガンガンと--棒状のものを無理矢理突っ込まれて泡立てるように掻き混ぜられる感覚--痛むし、吐き気もあるし、ダルいし、もうやだ。あと貧血っぽい。





ふっふっふー、この私を誰だと思っているのだ!

ジョン・ジョージ・キュルテン・ペーターヘイグもなめられ……





「あのさ」


 彼女……じゃなくて(仮)の話を遮る。こういう風に人が話している最中に他の話をしだしたり中断させられると腹立つよね。俺は今まさにそれを実行している訳だが。

 あ、ほらっ。(仮)の顔が怒りによるものか紅潮していくよ。あら? 怒った顔も可愛らしいご様子で。口許はピクピクと--陸に打ち揚げられた魚(>゜)))彡)のように--自分の意志とは無関係に痙攣しているようで。眼にはうっすらとだが涙によって潤んでいるようで。

 う~ん、こんなにも怒りが露わに表れているのにそれを見ている俺は自然と笑みが込み上がってくる。笑顔につられて笑うならまだしも怒った顔も好きってどうよ。最早ここまで『可愛い』のは正義ジャスティスだね。意味不明だね!

 元々、俺は子どもが大の苦手--なにを考えているのか理解出来ないし、すぐに泣くし、喚くから--なのであるけれど、子どもである(?)(仮)をいじるのは楽しい。……子どもをいじめて悦ぶ……訂正。歓ぶ……ん~? 喜ぶ高校生は果して健全なのだろうか?

 苦手だけど、いじるのは好き……『健全なエロス』と同じくらいに矛盾しているね。俺は遂に子ども嫌いを克服出来た、ということなのだろうか? 分からん。


「そのジョンなんたら、とかいう名前は男の人のものじゃないの?」





…………………………そんなもの知らん!

私が喰べた人間の名前から勝手に獲ったものだ!





 うわぁ、超テキトー。あと涙声なのと涙眼なのがズギューンって来るね。上目使いなのも実に良い。だけれどもなんだか軽く罪悪感。頭を撫でてあげよう。

 俺は右手を(仮)の眼の前にかざす。すると(仮)は一度びくっと身体を強張らせた。

 なにこれ!? すごくすごくすごく! 良いね。あれ? 俺ってロリコンだったのかな……? それよりも(仮)は贋者とはいえ吸血鬼だろ? こんなにも弱そうで良いのかな? なんだろう、貧弱ぅっていう言葉が凄くお似合いな気がする。


 俺はそのまま(仮)の頭に触れた。一瞬、ひやりとした感覚。そして、髪の毛が俺の指の間を流れ込んでくるような、そんな錯覚。やばい、超気持良い~。左手で(仮)を抱き寄せていた。

 いやいやいやいや、別に変なことをしている訳ではないのですよ。ただ、手を伸ばしている状態というのもなかなかどうして辛いですから、って誰に言い訳をしているのだろう?

 眼前に(仮)の頭頂部。ついついにおいを嗅いでしまったり。クンカクンカ。ハッ! 俺は一体なにを!?





ハワワ~~





 (仮)は--においを嗅がれていることなんてつゆ知らず、俺に延々と撫でられ続けている--猫のようにトロ~ンとした感じに出来上がっている。

 なんか一生このままでも良いかなぁ~なんて。


…………………………+





おほん、それよりもアンタは戻りたいとか言ってなかったか?

私の話を聞かなくても良いのか?





 はっ、そうだった。なんだかんだで五時間くらい撫で続けていた気もする。


「ん、それじゃあお願いしようかな」


 名残惜しいけれど、俺は再度(仮)を強く抱きしめてから放す。

 (仮)もまんざらではない様子で頬を紅潮させながらも、少し残念そうな眼--左下に視線を落とす--をする。そして左手の人差し指を軽く唇に触れる。そんな表情すんなよ! こっちまで辛くなるだろうが!





じ、じゃあ! 眼を閉じてしゃがめ

あ、座ってくれた方が楽だから胡座で





「了解」


 俺は指示通りに座る--右足を折、左手は膝につき、右手を地面につけ、足を伸ばすと同時に投げだす。そして胡座を組む--。

 残念ながらこの角度からではワンピースの内側を拝むことは出来ない。多分、逆立ちをしたらいけるかもしれない……!





では眼をつぶれ





「ん」


 アクセントを変えるだけで否定とも肯定ともとれる返答。他にも疑問や怒《(゜Д゜#)ゴルァ!!》りなどの感情も表現出来る。今は肯定として使った。

 眼を閉じてから数秒、衣擦れの音が微かに聞こえた。そして肩にかかる僅かな圧力。優しく俺に触れるそれは全然力など込もっておらず枯葉が乗った程度。

 (仮)のイメージ--幼い容姿故にこれからの未来がある感じの若葉--とは全く違い、--むしろ正反対--今にも朽ち果てそうな枯葉かれは枯葉こよう落葉おちば落葉らくよう。それらは腐葉土となり、次の世代への活力や栄養となる。……なんでこのようなことを想像おもったのかは全く甚だ全然これっぽっちもそれっぽっちも不明である。なんでだろ?


 ん、もしかしたらこの体勢は……? はっ! 頭の中で種子たねが芽吹くイメージ!! …………まさか、これは……キス!?

 どこぞの修行僧よろしく薄目を開けると、眼前に迫り来る(仮)の顔--幼く、小さい--。

 はわわゎ、どうしよう? なんかこういう場面ってマンガとかだったら気付かずに唇を奪われているのに--唇に残る湿り気と彼女の香り……みたいな描写の!--、案外、実際にはすぐに分かってしまうみたいだな!

 うぅ、さっきは散々HENTAIチックな思考及び言動をしていたのに、たかがkissごときで……! そのごときとやらに試されているようだな。そうはさせん、そぉうはさせんぞぉっ! ここは耐えきってみせる。

 なんて赤面を通り越して最早噴火寸前であるのだが--元々、肌が白い為さらに目立つ--、年下--に見えるけれど、本当は幼い容姿とは裏腹にかなりのお年寄り--にリードなんてされてたまるもんですか! ……というか年下--それも幼女--にリードされるのも、かなりの熟々の熟女にリードされるのも、なんだかえもいえぬ背徳感が……ないよ! 全然ないよ!!


 鼻先で花の香り--絶対に名前を確認したことのある花なのだが、いかんせん興味のなかったことなので忘れている--が漂う。

少し読みにくいですね……orz


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