第10話:本来の距離
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福井さんと出掛けた日の翌日、学校に行き、教室に入ると何やら騒がしい。
「未夢、昨日男の人と居なかった?」
「え、まじで?そうなの?」
「気のせいじゃないかな!」
どうやら一緒に出掛けていたのがバレていたらしい。まだ相手が僕というのは知られていない。
「未夢、でも昨日めっちゃかっこいい人と歩いてなかった?」
かっこいい?僕がそんなわけないだろ。
「何のことかなー?」
なんで福井さんも耳が赤いんだ?こんな僕と居たことが恥ずかしいのか。
「もしかしてこの学校の人?」
「ち、違うけど…」
福井さんはとても困っている。
福井さんは学校のアイドル的存在でとても可愛い。そんな人がこんな友達もいない僕と出掛けているなんて知られたくないんだろう。だからきっと否定している。
そうこうしているうちにチャイムが鳴りみんな急いで座った。
先生の話が終わり休み時間に入るとすぐ、たくさんの人が福井さんの席の周りに集まって質問攻め。流石に申し訳なかった。やっぱり"あの時"と何も変わっていないそう実感させられた。
もう迷惑をかけないとそう自分の中で誓う。
あれからだいぶ経ち、もう明日から夏休みだ。
福井さんとは、あれから学校では避けるように過ごし、一度も話せないままだ。
先生からの夏休みについて話をされ、夏休みが始まったのだった。
夏休みは、ひたすら勉強する日々だ。始まってからもう一週間経った。別に今までと変わらないはずなのに、心のどこかでいろいろ考えてしまっている。勉強をすることが好きなはずなのに、楽しくないと感じてしまっていた。でも勉強をやり続けたのだった。
僕は時々母の店の手伝いをしていた。
昼はとても忙しくて、休む暇もない。
昼過ぎは比較的人がとても少なく休憩室で僕は空いてる席で勉強をしていた。
そうしていると店のドアが開いた音がしたので、店の方に向かう
「いらっしゃいませ。」
そう声をかけて、前を見ると福井さんだった。
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