重力変化
「ローレンス...」
犯人は単独犯でないことはわかっていた、しかし戦力になるのはアレスぐらいしかならないだろうと思っていたが...この魔力量、油断はできないな。
それとさっき私を吹き飛ばした力、魔術式が見えなかったことからおそらく能力だろう。
風?違う、その感触はなかった。ふわっとした感じからして...重力に関係するもの?
ええい!魔術じゃないから特定が面倒くさい、これだから能力っていうのは面倒くさい
「うーん、君のその目。敵の能力を冷静に分析している目だね。え?気にならない?私の過去とか、なんでこんなことしているかとか気にならない?」
「なりませんよどうでもいいですし」
「...あっそ、じゃあ、やろうか」
雰囲気が変わった、来る!
ローレンスは手を振りかざし、魔力の圧を斬撃のように飛ばしてくる
しかしこの程度避けられないアリアではない、が
(...まただ)
避けたと思ったが体が反対の方向へと動く、そのせいで攻撃を避けることができない。
アリアはポーカーフェイスを保っているがしかしダメージは蓄積しているし、普通に痛くもある
このままでは埒が明かないと考えたアリアは試しに火球を放ってみる、なぜ火球なのかは手の内をさらしたくないというものとすぐそこにパーティー会場があるからという理由だ、さすがのアリアもそこまでの常識はある
火球を前にしたローレンスは焦った様子もなく、笑顔だ
そして火球は軌道を上に変えた
アリアはローレンスの能力をやはり重力と仮定、断定しないのは能力が重力ではない可能性があるからだ。能力を読み違えることは戦いにとって致命的なミスになるので慎重になる必要がある、慎重すぎてもいけないのだが。
アリアは火球を能力を使ったであろうタイミングで放ってみたり死角から放ってみたりする、しかしどんなに隙をみて攻撃しても攻撃が曲がり当たらない
(...この感じ、周りに重力の方向が曲がる結界が膜のようにローレンスを囲っているイメージね)
しかしそれではあまりにも無敵過ぎる、能力とは確かに強力な力であるが限界というものがある、強力であればあるほど魔力消費も激しいはずだ。
しかし目の前の男は涼しい顔をしている、となるとなにか条件がある?何かを得るのならば何かを捨てる必要がある、ローレンスはその何かを捨てたはずだ、それが分からないと...うん、面倒。
...事前に仕掛けておいた魔術はある、しかし能力の詳細がわからない以上使っても無意味だろう。そもそも今は使えないですからね。
ここは一旦...
「あー、私のことを解析しているところ悪いんだけどさ、そろそろ時間だからね。」
時間?なんのことだろうか、制限時間付きの能力ってことだろうか?
「いやね?そろそろ共犯者君が限界だろうからさ、私が手伝わないとね。だからそこでじっとしててよ」
「そう簡単に...」
瞬間、アリアの体がローレンスの方に引き寄せられる、引き寄せた体にローレンスは腹と後頭部に強力な衝撃を加える
「グッ..う」
その攻撃を受け、アリアは気絶した
「よっと」
ローレンスがアリアの体を受け止め、優しく地面に降ろす。
「いやー危ない危ない、私の能力バレそうで怖かったよ、いやもうバレてるか」
飄々と言っているが、怖がっていたのは本当のことである、ローレンスは初見殺しに多少特化しており能力抜きで戦ったら負けるのはローレンスであるからだ
ローレンスの能力は重力操作であり物体が落ちる向きを変えることができる
無論、さっき使っていた無敵とも思える防御は能力だけの力ではない、彼独自の魔術を組み合わせた結果である。
「しかし...本当に似ている...、うん、これで確信した。アイツは責務を果たせれたのか...」
思わずしんみりとしてしまった、あの方は私も妻も敬愛していた、おそらくアリアはあの方の娘であろう、ならば殺すわけにはいかない、妻が命をかけた努力の結晶でもあるからだ、...復讐が終わったら見守る必要があるな
さて、最大の障害を理想的に無力化することができた。結局私の計画通りになったぞ紫の外套、貴様はいまどんな表情をしているのかが楽しみだ、意味深な事言いやがってちょっとビビったんだからな、アリアに落胆しているのか絶望しているのか...まあどちらにせよ奴の気分は下がっているはず、表情が見たいな〜ククッ、最も顔は闇で覆われていてわからんけどな
ローレンス
使用武器:無し
力F魔力C技量B神秘E
能力:重力操作
固有魔術:?




