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流刑地7 崩壊

「おーい?起きろ、もう時間が無いぞ」


クソッうるせえな、休日ぐらいゆっくり寝させて...いや待て俺は男の友人なんて居ない。ましてや家に上がらせるなんてあり得ない。

ん?あー思い出した、俺は泣き女を倒した後に変な野郎にどっか飛ばされたたんだっけな。


「あ?どこだここ、アンタ誰だよ」


目が覚めると目の前には編笠を被った男、顔がよく見えないが体格と声で男とわかる。そしてどこかもわからない暗い部屋に鍵山は居た。


「拙者は...いや名乗るのはよそう。変に警戒されても困る」

「拙者?」


変な一人称だな、昔の人かよ。


「まあ、それは良い。ここはなんだ、俺はどこに飛ばされた?」

「それは歩きながら話そう」


編笠の男に連れられ暗い部屋を出た、外の光景は住宅街なのは変わらないのだが決定的に違うのは地面に亀裂が入ったり奈落に消えたりと、この世界が崩壊しかかっていた。

世界が終末を迎えるかのように


「なんだこれ、どうなってやがるんだ!?」

「核が力を使いすぎたんだ、ここも時期無くなる」


今は崩壊速度は緩やかだが段々と早くなるだろう。それに巻き込まれればどうなるかは誰も想像がつかないのだが、十中八九ろくな事にはならないだろう。

もうこの流刑地に、安全と呼べる場所は無い。


「どうすれば止められる!?」

「無理だ、もうここが消える事は確定事項なんだよ。」


鍵山は慌てて止める方法を聞くも編笠の男は諦めたように返す。事実、止める手段は無い。


「...じゃあお前らは、俺に何を望むんだよ。褒美とか言ってここに連れて来やがって」

「褒美なのは事実だよ。別れを言い合う時間こそ君に与えられた褒美だ」

「なんだと?」


質問を繰り出そうとした。しかしそんな事をする必要は無い。

もう心の奥底ではわかっているはずだろう。俺はずっと、その現実が絶対に認めたくないものだったから目を背け続けた。

ここに来た当初から違和感はあったんだ。俺はここに来る直前の記憶が無い、更にここは魔力(存在は信じられないが)が使えない場所のはずなのに俺は能力を使えていた。そして核なるものの存在、それらを総合して考えると...


「...ここだ、この先に核がいる。拙者はここまで、後はどうするかは任せる。だが、そうだな...拙者から一言あるとすれば、楽にしてやれ、だな」


着いた場所は鍵山にとってひどく懐かしい場所、彼女に初めて会いそして告白された場所。広く緑豊かな公園である。


「言われなくても、そのつもりだ」


忘れていた真実を確かめる覚悟を固める。もうこれ以上、彼女に辛い思いをさせない為に




アリアは走る、とにかく走る。迫りくる数多の武器を避け続ける、だが魔力で強化していない身体ではたかが知れていて、かすり傷ではあるが着実にダメージは蓄積していた。

(私今回、走ること多くないですか?)

そう愚痴るほど疲労も蓄積している。だがそれを言い訳に休むわけにはいかない、休んだら死ぬので。

武器の生成は留まる事を知らない、アリアの持っている剣が生成される武器よりも遥かに格上なのが唯一の救いだろう、お陰で刃こぼれや折れる事は無い。

しかし武器ではなくアリアの方が先に限界が来る、ロマリスには何一つダメージを与えていない。しかもロマリスは何も疲弊した様子は無い、権能は特に何も消費しないで使えるので、こちらだけが疲れるばかりだ。

隙をみて銃を一発撃つ、装弾数は残り三発なので慎重に管理をする。今更ながらなんで私泣き女の時に三発も撃ったんだ、と後悔していた。


「おっと危ない」


銃弾を避けるロマリス、余裕があるように感じられるが内心驚いていた。まさか銃を持っているとは思わなかったからだ、その証拠に少しだけ反応が遅れたので腕に弾が掠ってしまった。

地下の様子は観測出来なかったのでロマリスは銃の存在を知らなかったのである。

(あの銃は鍵山によるもの...いやそれは無理なはず。となると、まさか他にもいるのか?)


「気付くのが、一歩遅かったな」


ロマリスの心臓がナイフで貫かれる、天将の体内構造は人間と同じようなものだ。と言っても人間ほど弱点があるわけでもなく、心臓を潰されても死ぬ事は無いし首を切られても命に支障は無い。しかし魔力の巡り、そして能力の低下と弱体化はする。


「貴様は!?何故ここにいる!?」


権能を使って武器を生み出してエピックに放ち、距離を置かせる。一度はエピックの姿を見て動揺していたロマリスだがすぐに何かに気付いた様子。


「いや、お前は...本物では無いのか」

「御名答、いやぁわざわざ地下でスタンバってた甲斐があるよ」


ナハハ、と笑いアリアに向けて手を振る。とその瞬間


「おぉ?」


エピックはよろめいた、自分の身体をみるとその身体は消えかけていた。その隙にロマリスは蹴りを放ち、エピックはふっとばされる。


「痛!あークソ、もう限界かぁ」

「エピックさん!」


エピックは自身に起きた現象がどんなものか理解した。流刑地で生まれた物は外には持って行けず、また崩壊でもすれば消える。思い出で作られたエピックはまさに消滅しそうになっていた。


「ごめんね。僕が手伝えるのはここまでだ、後は任せたよ...」


エピックは横に倒れて丁度崩壊の際に出来た穴に落ちた。思い出で作られたエピックは最後まで思い出の通り、アリアの味方をして退場していった。



通常ならばここで終わりだ、しかし


(あっさり退場するのはつまらないよな)


彼は偽物ではあるが特異なのは本物同然、運命に囚われることはない。

エピックは崩壊の際に浮いた岩に掴まる。

もう戦闘には参加はできないが、まだできることがあるだろう。

ここでは僕は、商人だからネ。

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