流刑地1
「ん...?」
目が覚める、ここはどこだろうか?痛ッ、頭が痛い...。どこかぶつけただろうか
とりあえず状況を整理しよう。
まず本の内容に従って星を見ていたら、突然フレドさんが止めに入ってきて、急いで辞めようとしたところ何かに腕を掴まれて目が覚めたらここに倒れていた。
目覚めた場所は閑静な住宅街だ、どうしてこんな所にいるんだろう。
というか住宅街というのに人の気配がしない、異常だ。ここにいても埒が明かないので街を散策する、本当に誰も居ない。
静かすぎて私は段々と恐怖がにじみ出てきた。静かなのは好きだ、でもこれはちょっとトラウマになりそうで気持ち悪い。
それから4時間ほど探索していたが何もなく精神的に参ってきた。破壊して進もうとも思ったがどういう訳かここは魔術が全く使えない、私にはエピックさんから貰ったこの白い剣しかない。そういえば名前をつけてなかったな。
とりあえず一旦休憩しよう、今の私は休息が必要だ。
アリアは近くの家の中に入った、内装は一軒家らしくベットやテーブル、椅子が置いてあった。しかし不気味なほど生活感が無い。
しかし休息するなら今はそれで十分だった、流石にベットに寝る事は無く椅子にもたれかかる。
こうしているだけでも落ち着きが多少は戻ってきた、だが根本的な原因を突き止めなければいずれ精神が壊れていくだろう。
さてこれからどうするか考えていると、ドンッと何か大きな音がした。アリアは急いでその音の発生源に向かう、やっと変化が現れたので少しだけ希望が湧いてきた。
建物の壁から顔をチラッと出して覗く、アリアは一応警戒して体を出さなかった選択をして良かったと思う
遠くに何かが歩いているのが見える、ソレの外見は斧を引きずりながら歩きトレンチコートを着ていた。ここだけなら人であるが、だが一目で人外だとわかった、ソレは蓄音機の頭をした怪物だったから。
少し近づいてみる、危険ではあるだろうが何も無いよりかはマシだ。
「ーー♪ーー♪」
ソレに近づくたびに音楽が聞こえて、怪物が離れるたびにまた音楽も遠くなる。どうやら蓄音機と同じ機能をアレ自身が持っているらしい、なんの為にそんな非合理な機能を追加したのだろうか?
全てが謎だ、アレもこの場所も
しばらく蓄音機頭についていくと大きな屋敷に着いた、そして蓄音機頭はいつの間にか出てきた霧に紛れて消えてしまった。
アリアは隠れる事をやめてその屋敷に入ることにした。
おそらくここに現状を解決できる何かがあるだろうと期待をして。
二階建ての家の屋根の上、そこから街を見据える人影が二つあった。一人は着物を着て編笠を被った男、もう一人は対象的に洋服を着た白い髪の男で、どこか貴族のような風格だ。
「蓄音機頭...何だってあんなものが?」
編笠を被った男はもう一人の男に疑問を投げる。もう一人の男はワインを片手にその質問に答える。
「ここは『流刑地』だ。罪ある生命が最後に行き着く場所、そして必然的に処刑人は必要だろう?」
「罪ある生命ね、それは神にも適応されるのか?」
神でも罪を犯す事はあるだろう、その場合どうなるのか。編笠の男は好奇心が湧いてきた。
「勿論、神も例外ではない。しかし罪の有無を決めるのは神だ、免罪符はいくらでも使える」
「呆れた、自分で罪を作っておきながら自分は何でもしても良いなんて、傲慢にもほどがある」
確かに他人には守れと言いながら、自分は大丈夫は自分以外の全てを見下していると言えるだろう。それは自分が他とは違う、特別と言っているようなものだ。
しかしそれは罪を作ったのが人であった場合の話だ。
「そうだな、しかし神はそれで良い。わかるかね『人斬り』。それでこそ神は上位存在たり得るのだよ」
男はそう言ってワインを飲み干した。
めっちゃサイレントヒルです




