夢の果てにあるもの・・・ 第一章 〜六話〜
永遠は、ベッドに座りながら窓の外を眺める。
まるで宝石を散りばめたような、幾千億の星が輝く夜空。
永遠の手にはペンと一枚の紙があった。
ペンと紙は先ほど、サレナから貰ったものだ。
『はい、これ』
サレナは羽根付きのペンと一枚の紙を永遠に渡した。
『え?』
『ご両親に連絡する約束でしょう。使い方は分かるかしら?』
永遠はペンと紙を交互に見回す。ただのペンと紙、特に変わった様子もない。
『普通に書くだけじゃダメなんですか?』
『あなたの住んでた所では使われてなかったのかしら。便利だから一度使ってみましょうか』
そう言うと、サレナは永遠からペンと紙を受け取り、紙になにやら文字を書き出した。
『なにこれ?』
突然、永遠の頭の中に文字が入ってきた。
”驚いたかしら?このペンで紙に、メッセージを届けたい相手を頭でイメージして書くの。するとこんな感じで相手に届くのよ”
『すごいですね。どうしてこんな事ができるんですか?』
『このペンに付いてる羽のおかげね。白き翼の羽には不思議な力があるとされているから』
『白き翼?(そう言えば、エルダさんも翼がなんとかって言ってたような……なんだろこの気持ち……)』
翼という言葉が永遠の胸に突き刺さる。永遠がサレナに翼の事を聞こうとした時、
『あら、もう遅いわね。ご両親への連絡は明日にして今日は休みましょうか?』
そう言うと、サレナは紙とペンを永遠に渡し、客部屋へと永遠を案内してくれた。
部屋にはいくつかの家具が並べられていて、永遠は窓際にあるベッドに座ると外を眺めた。
輝く夜空に白い月が浮かんでいる。
「あっ、流れ星」
夜空に流れた一つの流れ星に向かって永遠は弱々しく呟く。
「早く夢から覚めますように」
流れ星にそう願い、永遠はベッドに寝転んだ。
「夢の中で寝るって変な感じ」
永遠はクスリと笑うと、瞳を閉じた。
六話の話の続きは急いで書かせて頂きます。