夢の果てにあるもの・・・ 第一章 〜九話〜
第八話の続きも書かせて頂きました。
辺りは音も無く、真っ暗で何も見えない。ただ闇だけが支配する空間。
「エルダさん!サレナさん!……ルット!」
永遠は知っている者の名前を叫ぶが、もちろん返事はなかった。 声は闇の中へと消えていく。
先ほどまでは死を覚悟していた永遠だったが、今は、孤独という恐怖に怯えていた。
「――もうやだ。早く元の世界に帰りたい。こんな夢見たくない!」
永遠はその場に疼くまり、声を上げて泣いた。
遠く、いや近くにか、一つの光が見える。永遠は立ち上がると、光の方へと足を進めた。
光の中に人影が見える。永遠が足を進めるにつれ、段々と人影が近くなってきた。
人影の正体は以前、夢で見た、いや先ほど会った青年だった。漆黒の髪に瞳。先ほどまで永遠を殺そうとしていた女の仲間。なのに永遠は不思議とこの青年の事を怖いとは感じなかった。
「あなたはさっきの?あの少女はどうなったんですか?それに此処は一体なんなんですか?」
永遠は尋ねたが、青年は返事をしなかった。青年はただ黙って光の先を指した。光の中は眩しく、中を見る事ができない。
「何か話してください!もう何がなんだか分かりません」
永遠は不安で仕方なく、ただ青年の言葉を待った。
青年は悲しげな表情を浮かべると、光の中へと足を進めた。
「待って!置いてかないで……」
永遠は必死で青年の後を追いかけた。
光の中へ入ったと同時に、永遠の頭の中に何かが砕けたような音が響いた、と同時に永遠の意識は段々と遠のいていった。
次回からは第二章とさせて頂きます。ここまで読んでくださり、本当に有難う御座います!