この村のお風呂
朝起きて、ジンと川に来ている。水浴びをするためだ。家にお風呂がなく、水浴びをするのが普通らしい。俺としては、風呂に入りたかった。あと、鏡もなかった。もし人と同じくらいの年なら、10歳は若返ってる。問題ってほど問題では無いが、こっちに来る時に言って欲しかった。
川についたようだ。
「ついたよ。ここで体を洗ったりしてね。向こうに見える橋から上は、飲み水にしてるから、水浴びは橋より下でやってね」
「ああ、わかったよ」
さて・・・自分の顔を確認しますか・・・
はっきりは分からなが、確かに若くなっている。神幼女が何かしたのは、間違いない。もしかすると他にも、何かあるかもしてない。
「おーい。何やってんの?早く水浴びしちゃいなよー」
ジンは、バシャバシャと水浴びをしている。
「今いくよ」
水浴びを済ませて思ったことがある。やっぱりお風呂に入りたい、この世界は色々足りてない。俺の目標はこの世界を、住みやすくすることかな。
そもそも、神幼女め、説明が少なすぎる。とにかく情報収集しなくちゃ。
「ジン、この村で一番物知りは誰?」
「そりゃシゲじいしかいないな。シゲじいは一番の年寄りで、この村のことなら何でも知ってるすごい爺さんさ」
「シゲじいに会いに行こう」
「いいけど、何で?」
ジンは不思議そうにしている。
「俺は何も知らないんだよ。これから生きていくためにも情報が欲しいんだ」
ジンは、何となく納得した様子だけど、ジンの年齢で一人で生きていくことを考えることは、無いだろうから理解できないのだろう。
シゲじいに話を聞きに来た。
ジンはよく来ているようで慣れた感じで入って行った。
「シゲじい入るよー」
シゲじいは笑顔で迎えてくれた。
「いらっしゃい、そちらは?」
「ユーマと言います。実は、村一番の物知りだと聞いて来ました」
「そうかそうか、ゆっくりしていきなさい」