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こぼれた涙を耕平に、指で拭い去られた。
顎をくいと、引き上げられた。
その晩は、二人で過ごした。
翌朝、目が覚めると、耕平はもう起きていた。
「おはよう、ハニー。」
と、照れくさくなる呼び方で呼ばれた。
ブランケットを上まで引き上げると、
「何、照れてるの?」
と、いつもの笑顔でブランケットの中に入ってこられた。
「キャッ!」
「キャッ!じゃない……。」
何度も何度もキスをした。
こんな朝を迎える日が来るなんて、夢にも思わなかった。
「朝食はルームサービスにする? それとも出る?」
「今朝は出たいなあ。」
「オッケー。着替えよう?」
身支度を整えて、カフェでモーニングを食べた。
「今日はどうするの?」
「今日はゴルフの練習したい。」
「うん、いいね。ずっと天気も良いし、君、晴れ女?」
「そうかな?」
「じゃ、僕はちょっと部屋に戻るけど、一緒に来る?」
「ううん。」
化粧をしたかった。
「そしたら30分後に、迎えに来るよ。」
「うん、わかった。」
二人はカフェの前で別れた。
客室に戻る途中、ランドリー室の前を通った。
ランドリー室から出てきた、よく太った中年女性3人に声をかけられた。




