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声を無くした金糸雀は  作者: 毛布子
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日記⑥ 疑惑

【□△年×月○日】


 どうしよう。

 旦那様が私を、違う女性の名で呼んだの。

 一緒に眠るベッドの中で、私は旦那様に抱かれながらそれを聞いてしまったわ。


 ただの聞き間違いかもしれない、そう無理に納得しようとしたけれど。私は…………朝まで、眠ることが出来なかったから、今はとても眠いの。

 詳しいことは明日―――……




【□△年×月△日】


 今になってから思い返してみれば、おかしな所はたくさんあった気がするの。

 結婚前は浮かれていたからかしら、私は何も見えていなかったのね。

 冷静になってみると、私と結婚することで、彼の利点となるものはほとんどないわ。

 じゃあなぜ彼は私と結婚したのかしら。


 私を好きだから?

 違うわ、きっと。

 ……そういえば……私、旦那様から愛していると言われたことは一度もないのではないかしら。


 私、自分で思っているよりも、うんとお馬鹿さんだったのね。


 あの方が私に口付けてくださるのは夜だけだったわ。

 反対に、私の名前は昼間にしか呼んでくださらない。

 これ以上は……考えるのが怖いわ。

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