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声を無くした金糸雀は  作者: 毛布子
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日記③ 婚約期間

【□□年×月○日】


 今日はお茶の時間をご一緒したの。そこでとうとう私の疑問が解決されたわ。

 あの方が言うには、部下が私と話しているときに偶然傍にいて、話し相手の私に興味を持ったのですって!

 自分も話し掛けようとしたが、うまくきっかけが掴めなかったそうなの。


 私、あの会場で「素敵、綺麗、可愛い、美味しい」と延々と言っていた気がするわ。他に男性が興味を惹かれるようなことを何か言ったかしら。

 思い出せないわ。




【□□年×月×日】


 今日は思いがけないプレゼントを頂いたの。

 深紅のバラの花束と青い宝石のネックレス。

 どうしよう、私すごく幸せだわ。


 どうしてあんな素敵な方が、今までお一人だったのかしら。

 どうして結婚相手に私を選んでくださったの?


 話をするだけだったら、何度か会うだけでいいはずだもの。

 いつか聞かせていただけるかしら。






【□□年○月○日】


 私の誕生日。

 家族とささやかなお祝いをした。お母様、私を産んでくださってありがとう。お父様、大好きよ。


 私の目の色と同じ、スミレ色の石のネックレスを頂いたの。可愛い!嬉しい!

 あの方からは何もお祝いはなかった。仕方ないわ、私達出会ってからまだ日が浅いもの。

 ……私もあの方の誕生日を知らないわ。お互い、ゆっくりと知っていけばいいと思うの。

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