永遠に、
-3042年8月9日-
ある一人の男性がこの世から存在をなくし
ある一人の女性が行方をくらませた…
-3047年8月9日-
あれから、今日でちょうど5年がたった。
あの日と何も変わらないこの部屋…
テーブルの上の食器も、貴方のお気に入りの洋服も、
2人で撮ったたくさんの色あせた写真も、そして貴方も、
いつものように椅子に腰をかけて足を組んでいる。
腐敗した皮膚、抜け落ちた毛髪、鼻をもぎ取られそうな異臭。
もう5年もたってしまったから、見た目は変わってしまったけど…
慣れてしまったわ。5年も一緒にいたのよ?
貴方が私を拒んだってもう離れられないの。
何故って?
貴方は死んでいるからよ。
貴方がいけないのよ?
私を置いて出て行こうとするから。
だから私は貴方の生きている証で自分の手を赤く染めたの。
永遠に貴方と一緒に居るわ。
これからも、ずっと…。
ホラー系って難しいですね。
読んでいただけて光栄です。